2013 Fiscal Year Research-status Report
ヘルスリテラシーとソーシャル・キャピタルが高齢者の介護予防に与える影響の解明
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24593427
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
鈴木 圭子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10341736)
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Keywords | 介護予防 / 高齢者 / 地域高齢者看護 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
高齢者の健康増進と介護予防に資することを目的に、今年度は以下を実施した。 1.北東北に位置するA町の協力を得て、地域在住高齢者を対象に郵送法による質問紙調査を行った。調査対象は、同町在住の要支援・要介護認定を受けていない65歳以上の男女1156名であった。調査内容は、老研式活動能力指標、健康状態・日常生活状況、保健行動に関連した自己制御尺度、ソーシャルサポート、ヘルスリテラシー、認知的ソーシャルキャピタル等とした。活動能力得点、保健行動に関連した自己制御尺度得点、批判的ヘルスリテラシーは、年代が高い者に低かった。活動能力に有意な関連があった項目は、自己制御尺度得点、伝達的ヘルスリテラシー、批判的ヘルスリテラシー、ソーシャルサポートであり、これらが高い者ほど活動能力が高かった。26年度は、これらの結果を詳細に分析する予定である。 2.上記の調査対象地において、自治体及び地域の自治組織と連携し、健康教室を開催した。テーマは、健康づくりに関する講話等であった。今後、これらの効果に関して検討する予定である。 3.地域住民を対象としたグループインタビューから、高齢者が健康教室に参加する要因を検討した。その結果、健康教室に参加する背景として、健康に関する意識が高いこと、知人に誘われるといったきっかけがあることなどがあり、継続して参加する要因として、教室参加により活力が得られるなどのメリットがあること、他者とのつながりがあることなどが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域の自治体、及び研究協力者の協力を得て、計画通り、地域在住の65歳以上の高齢者1156名を対象とした高齢期の生活と健康に関する質問紙調査を実施した。また、自治体及び地域の自治組織と連携し、調査実施地域において、住民を対象とした健康教室を複数回開催した。
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Strategy for Future Research Activity |
実施した調査結果の詳細な分析を進める予定である。また、研究成果を国内外の学会や論文で発表すると共に、結果を地域に還元する予定としている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
質問紙調査の郵送法をメール便としたことにより、郵送料を低く抑えられた。また、研究成果を国際学会にて発表する予定であったが、現地に渡航せず、ポスターと抄録集(図書)による発表に変更したことで、旅費を抑えられた。 26年度には、25年度の研究費の残金を併せて、収集したデータの詳細な分析を行うと共に、国内外の学会等で、研究成果発表と意見交換、及び関連するテーマの情報収集を行う予定である。また、自治体と連携し、研究成果を地域に還元する予定である。そのためのコンピュータソフトや消耗品の購入、参加費・旅費を使用予定である。
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