2013 Fiscal Year Research-status Report
団塊世代男性の退職後の地域デビューと閉じこもり予防を一体的に支援する体制の検討
Project/Area Number |
24593434
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
米澤 洋美 福井大学, 医学部, 講師 (10415474)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北出 順子 福井大学, 医学部, 講師 (80509282)
長谷川 美香 福井大学, 医学部, 教授 (90266669)
|
Keywords | 団塊世代 / 地域デビュー / 就労 / 男性 |
Research Abstract |
本研究は、『団塊世代』と呼ばれる(現在62歳~64歳)男性の退職直後の地域活動への参加と閉じこもりとの関連性に注目する。閉 じこもり等を予防する介護予防事業への男性の参加が少ないことが全国的に問題視されている中、研究代表者らは既に退職前から彼ら の行動に注目し、地域活動参加に対する関心や健康状態について質的追跡調査を行ってきた。本研究では、地域デビューコーディネーター(仮称)養成プログラムを作成し養成する。その後、就労と地域の接点であるシルバー人材センターに配置することで、地域活動への参加から閉じこもり予防までを一体的に促進する地域支援システムの構築を目的としている。 研究二年目にあたる本年は、次年度以降に行う全国調査ならびにプログラム作成に先立ち国内のシルバー人材センターへのヒアリングと介護予防関連施設でのヒアリングをおこない団塊世代男性の来所の実態やセンター退会の理由等を把握した。その上で、全国調査の質問紙を作成した。この質問紙内容に海外での実態も反映させるべく検討中である。 次年度は英国以外の北欧等就労と生活支援に熱心に取組んでる国の政府機関、NPO団体等も視野に入れ、就労促進以外のサービス やアセスメント機能を調査したいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
英国内の先進事例の集積のためのヒアリング受け入れ先が決まらず、現地コンサルタントとも情報交換を行っているが進んでいない。研究意図は聞いてもらえるが公的機関のガードが固くロンドン郊外にも範囲を広げヒアリング先を依頼しているが進まないなめ、就労とその他の生活相談をしている先進事例を英国に限らず幅広く集積していきたいと考えている。ヒアリング経過も全国調査質問紙に反映したいと考えているため全国調査の開始が遅れている。 今年度早々にも上記2点をクリアして実施したいと考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は、地域デビューコーディネーター(仮称)を養成し、地域のシルバー人材センターに配置することで、地域活動への参加から 閉じこもりのリスクの高い高齢者の把握と介護予防サービスの紹介までをスムーズに展開する新しい支援体制の検証を行うことにある。よって今後の具体的な研究計画は、次の3項目を2年に分けて進める。 1)全国調査(平成25-26年度)全国のシルバー人材センターへ郵送法による質問紙調査を実施。全国のシルバー人材センターに対して対象:全国1332箇所のシルバー人材センター職員、調査方法:郵送法による自記式質問紙調査、調査内容:会員数、入退会者数、入退会の理由、会員の平均年齢、会員のうち団塊世代男性の内訳 等 2)地域デビューコーディネーター養成プログラム開発(平成26年度) 3)地域デビューコーディネーター事業の実施と評価(平成27年度)を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
英国公的機関にヒアリングを申し込み受け入れ先が決まっていないため、先進事例のヒアリングの予算が未執行である。現地の事情に詳しいコンサルタントを介して調整にあたっているが難航しているため、目的に合致すれば上記機関以外にもあたり情報収集に努める予定である。 今年度ヒアリング調査費用として計上した部分の残額を引き続き国内外先進事例の集積と分析に使用。旅費ならびに現地コーディネーター謝金とする。加えて、全国調査のためのアンケート作成にかかる印刷費および郵送にかかる経費を計上。研究成果の発表ならびに情報収集のための国内学会への参加のための旅費を計上している。
|