2015 Fiscal Year Research-status Report
団塊世代男性の退職後の地域デビューと閉じこもり予防を一体的に支援する体制の検討
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24593434
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
米澤 洋美 福井大学, 医学部, 准教授 (10415474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北出 順子 福井大学, 医学部, 講師 (80509282)
長谷川 美香 福井大学, 医学部, 教授 (90266669)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 退職後高齢者 / 介護予防 / 健康づくり / シルバー人材センター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、シルバー人材センターにおいて、①健康管理に関する全国の実態を把握し②健康管理自主企画プログラムを導入している事例の収集③組織内で介護予防の取り組みに繋がるためのプログラム開発である。本年度は①全国調査(一次調査)および②先進事例の収集(二次調査)を実施した。一次調査および二次調査の結果を受けて次年度に三次調査を実施する。 ①全国調査(一次調査)は全国のシルバー人材センター全数(1304団体)へ郵送による自記式アンケート調査を実施した。質問内容は、センターの概要(会員数、母体自治体の人口、母体自治体の高齢者数に占める会員数の割合)および広義の健康管理の実施の有無、会員の自主的な健康づくり事業実施の有無とその内容、関連機関(保健センターや地域包括支援センター)との連携の有無である。結果、820団体;回収率62.9%のうち818団体(62.8%)を有効回答を得た。母体自治体の規模は小規模の自治体が多く人口12万未満で回答者全体の89.7%を占めていた。母体自治体の人口、会員数間の相関分析を行った結果、人口と会員数の間には、高い正の相関が認められた。健康管理事業実施の有無ではシルバー保険の加入、入会時の健康状態の把握(自己申告)、労働中の病気、怪我や事故を予防する講話や注意喚起等、労働安全に直結する項目では8割以上の団体が実施していた。反面、健康相談や毎年の健康状態の把握などの日頃の高齢者の健康管理に関する事柄は実施していないところが多かった。②先進事例の収集(二次調査)では会員全体の健康管理を会員の自主企画で実施している4団体にヒアリング調査を実施した。結果、女性の団体加入を目的とした介護予防体操、野菜や手工芸等の販売、歌や踊りを福祉施設に披露するシルバー劇団等、就労の枠を超え、企画段階から積極的に参画する高齢者の取り組みによる健康管理の実態を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全国調査(一次調査)の結果を受けて、再度先進事例のヒアリング調査(二次調査)を実施し全国のシルバー人材センターから事例を収集したため、全国調査前後に2度のヒアリング調査が入り、当初予定していなかった二次調査を追加実施した分遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
全国調査(一次調査)ならびに先進事例のヒアリング調査(二次調査)の結果を分析し、全国のシルバー人材センターにおける健康管理の実態と会員主体の自主的な健康づくりにつながるとりくみについてをまとめ、全国シルバー人材センターへ結果を広報するとともに、それぞれのシルバー人材センターで会員が自分達の組織の健康管理の実態を把握し、介護予防に繋がる取り組みを検討し、導入するためのプログラム開発を行う。
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Causes of Carryover |
三次調査までの今年度実施する予定であったが、追加でヒアリング調査を実施したため、三次調査までを年度内に実施終了することが困難となった。調査協力団体も年度をまたいでの協力は組織としても困難であるため、次年度での実施となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上半期に結果を全国のセンターに報告し、その結果から下半期再度三次調査を実施することで年度内に本研究の全ての調査研究を終了する予定であり助成金も今年度残した分を全て使用する。
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Research Products
(3 results)