2014 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児の養育者に対する保健師および保育士の支援実態と相互役割期待
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24593436
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大塚 敏子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80515768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 あさみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90298513)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発達障害児 / 保育士 / 保健師 / 役割期待 / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
保育士12名(6園)へのインタビューをH25年10月~12月、保健師10名(7地区)へのインタビューをH26年8月に実施した。保育士のインタビュー結果の分析を終了し、H26年11月に協力市担当課および協力園、協力保育士に対し報告書にて結果報告を行った。現在、保健師のインタビュー結果の分析中である。保健師のインタビュー結果の分析の後、両職種の結果を突合して相互役割期待と支援実態の合致点や相違点を検討し、より有効な連携のあり方について考察する予定である。 保育士へのインタビューの結果:対象者は保育士12名(6園)、年代は20~50代、全員が女性であり、支援した際の立場は担任だった。経験年数は7年~34年で平均18.8年だった。インタビュー実施時間は平均49分11秒、インタビューで語られた事例の子どもの年齢は1歳~5歳(支援当時)だった。インタビューの結果、500のコードが抽出され、これらのコードは、97サブカテゴリ、31カテゴリ、7コアカテゴリ(以下コアカテゴリを【】で記す)を形成した。保育士ははじめ【核心を伝える下準備としての養育者への日々のアプローチ】をして養育者との関係づくりをしながら【伝え方やタイミングを見極めた上での養育者への気づきの促し】をしていたが、支援の節目となる発達相談の勧奨といった場面では【養育者の子どもを思う気持ちに沿った専門的支援の勧奨】で養育者が専門的支援に一歩踏み出せるよう配慮していた。一方これらの支援においては【養育者の抵抗感や困り感のなさへの強い困難感と専門家支援の必要性】を感じており、【情報共有や助言を得ることによる保育士自身の安心感と支援進展】を経験している。また、養育者支援において連携する職種である【保健師との薄い関係性感知と支援役割への疑問】がある一方、【保健師の機能を発揮して同じ方向性で養育者を支援するパートナーとしての役割を期待】していた。
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