2012 Fiscal Year Research-status Report
トリアージエビデンスによる学校救急処置教育・研修プログラムの構築
Project/Area Number |
24593439
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松枝 睦美 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (30347653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 由香里 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10304289)
上村 弘子 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (40555348)
高橋 香代 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60163250)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 救急処置 / トリアージ / 養護教諭 / フィジカルアセスメント / 研修 / 養成教育 |
Research Abstract |
養護教諭の行う救急処置における判断と対応の根拠を明らかにする目的として,重症度・緊急度をふまえた優先度を見極めること,必要なフィジカルアセスメントの内容を挙げること,養護教諭が行うべき評価(養護診断)が救急搬送,医療機関受診,保健室経過観察,帰宅・教室復帰という対応につながるような視点で学校事故の判例,文献,スポーツ振興センターデータを分析した。さらに,確定診断名とその転機,あわせて見逃してはならない児童生徒の状態の分析も実施した。その結果を用いて,まず「四肢外傷」と「頭部打撲」について,フィジカルアセスメント項目を決定し,現職研修プログラムのフォーマット(案)を作成した。本年度は,この2つの外傷のフィジカルアセスメント項目の感度・特異度のチェックと,養護実践における活用にむけて検証を実施した。まず,「四肢外傷」では,36校の保健室で試用し,153事例の所見を分析した。組織損傷を伴う四肢外傷では,疼痛,腫脹,圧痛,自動運動制限などの所見が多く観察されたが,受傷部位や確定診断により違いがみられた。従って,頻度の高い手指部や足関節部などにみられる特徴的な所見を念頭において,フィジカルアセスメントを実施する必要があることを明らかとなり,正確な手技が求められその特徴を把握できるようにすることが重要であった。「頭部打撲」では,判例をもちいて確定診断名とその状態を質的に分析した。その結果,頭部では,受傷機転を明らかにすることで高エネルギー外傷の判断が求められることが明らかとなり,症状がなくとも,頭部にかかった外力の判断が必要であった。さらに、頭部は多発外傷を念頭におき,特に,頸部損傷の合併に注意する必要があり,追加するべき項目を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに進行している
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Strategy for Future Research Activity |
計画に沿って,遂行する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現職養護教諭への救急処置体制に関する調査 研修プログラム(試用)の実施における調査
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Research Products
(3 results)