2014 Fiscal Year Annual Research Report
子育て支援に向けた「幼児期の親子関係アセスメントツール」の開発
Project/Area Number |
24593444
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
松原 三智子 北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20304115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 玲子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (60269850)
和泉 比佐子 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (60295368)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 虐待予防 / 親子関係 / アセスメントツール / 1歳6か月児健康診査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、子育て支援が必要な親子関係にひずみを生じ始めていると考えられる親子を、1歳6か月時健康診査で抽出するための「親子関係アセスメントツール」を開発することである。 平成25年度に、【親子関係】17項目【親の特性】15項目【子どもの特性】14項目の合計46項目からなる親子関係アセスメントツール調査票を作成し、平成26年度には本調査を実施した。対象は研究同意の得られた1歳6か月児健康診査に従事する81名の保健師で、郵送による親子関係アセスメントツールの質問紙調査を実施し、ツールの信頼性と妥当性を確認した。 その結果、天井効果のあった6項目と相関係数0.75以上の6項目を除外した合計34項目について、ツールの構成概念妥当性を確認するために探索的因子分析を行った。分析方法は、プロマックス回転、最尤法、因子負荷量0.35以上かつ他の因子に0.35以上を示す数値がないことを基準として分析を行った。その結果、3因子13項目(第1因子:親の心理社会面の脆弱さ、第2因子:子どもの発育発達上の問題、第3因子:親の希薄な子どもへの関わり)からなる親子関係アセスメントツールを作成した。 また、尺度全体の信頼性の検討を行ったところ、Cronbachα係数=0.90であった。第1因子は0.90、第2因子は0.85、第3因子は0.75で高い整合性が示された。また、下位尺度間の相関係数は、Pearsonの相関係数γ=0.37~0.89で相関が認められた。 今後の課題は、1歳6か月児健康診査で親子関係アセスメントツールを実際に活用し、ツールの有用性について検証していくことが必要である。
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Research Products
(2 results)