2013 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者の生活機能の関連要因に基づく介護予防事業の実証的研究
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24593445
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
後藤 順子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90310177)
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Keywords | 高齢者 / 生活機能 / 介護予防 / 地域づくり |
Research Abstract |
1.地域在住高齢者の生活機能に影響する要因についてまとめ、日本地域看護学会に投稿した。(H26.3号)この結果として、地域在住高齢者の生活機能のリスク発生に影響する要因は、下肢筋力、転倒経験、インフォーマルネットワークであった。 2.上記の結果をもとに、上山市を研究対象地域として、 ①下肢筋力に注目したロコモ度調査を実施、地域在住高齢者の中でも地域活動に参加できる高齢者は、ロコモ度が低いが低いが、むしろ高齢者の直前の壮年期ではロコモ度が高く、高齢者になる前からの取り組みの重要性が示唆された。(山形県公衆衛生学会発表H26.3)ロコモティブ・シンドロームの予防のための調査を山形県全体で実施し、現在解析中。②高齢者及び壮年期のロコモ度を含む身体状況を踏まえ、上山市の高齢者に関する保健医療福祉関係者が集まり、検討会を実施した。この中では、高齢者のロコモ度の段階に応じた事業や取り組みの検討等を実施し、介護予防として生活機能を維持向上されるシステム構築には、高齢者になる前からの身体活動の動機付けが必要となること、医師会と連携した介護予防の取り組みが必要であること、地域づくりの視点が必要であること等が課題として抽出された。 3.介護予防を担当する行政保健師、及び地域包括支援センターの保健師を対象に介護予防の取り組みについての検討会と、生活機能を低下させないための実技指導を実施した。 検討会では介護予防事業の運営の難しさや対応のための基本的知識技術不足、若い時からの動機付けの難しさと産業保健分野との連携の必要性等が提示された。(地域看護学会発表予定H26.8) 4.H25.3に実施した山形県における市町村と地域包括支援センター職員の高齢者の健康づくりに関する連携の現状と課題について発表した(日本公衆衛生学会 H25.10)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.これまで実施してきた調査研究を踏まえ、対象地区を限定した現状の把握と課題の抽出は完了している。 2.上記の高齢者等の現状と課題が対象地区特有なものか確認するために、調査範囲を拡大した。 3.生活機能の維持向上に向けての検討会を開始したが、実際の展開まで結びついていないため
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Strategy for Future Research Activity |
1.地域在住高齢者の生活機能の維持向上に向けて、専門家及び住民を交えての検討会の開催 2.これまでの調査結果及び検討会の内容を踏まえての高齢者が健康で元気に暮らせるまちづくりをめざしたシステムの構築 ①高齢者のロコモ度(身体活動)の簡易スクリーニングの作成 ②高齢者のロコモ度(身体活動)にあわせた地域での取り組みの展開 ③保健医療福祉分野が協働した上山市を基盤とした健康な高齢者の基盤の構築
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.研究計画はほぼ順調に進行しているが、検討会の参加メンバーが行政関係者が多く、謝金の必要がなかった 2.山形県内に調査を拡大した費用等については、一部行政からの補助が合ったこと 1.住民を交えてのまちづくりをための検討会の実施 2.アメリカにおける健康な高齢者の実態を把握し、高齢者の生活機能に影響する要因との比較を実施する
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Research Products
(4 results)