• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

養育支援訪問事業における支援選択の指標開発-ニーズとアウトカムに着目して-

Research Project

Project/Area Number 24593451
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

奥田 眞紀子  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (00390211)

Keywords養育支援訪問事業 / 要支援家庭 / 支援内容 / 支援目標 / アウトカム
Research Abstract

本研究の目的は、養育支援訪問事業における「ニーズと支援内容」「支援内容とアウトカム」の関連性に着目し、効果的な支援選択の指標を明らかにすることである。
平成25年度は2点の取り組みを行った。
取り組み1としては、「ニーズと支援内容」「支援内容とアウトカム」「支援の目標」の具体的な項目の抽出に向けての検討を行った。その方法として①24年度に作成したガイドをもとにA市・B市の事業担当者にインタビューを行い内容分析を行った。②①の結果に加え、厚生労働省が実施した本事業の実態調査結果(平成23年度)、「Healthy Families America(HFA)」を取り入れた知多市の実践内容、明石市、東大阪市が使用しているアセスメントシートおよび先行研究を主なデータとして、項目の精査を行った。③②の内容について、現実に即した内容であるかをA市・B市の本事業担当者とともに確認をした。④③の項目を保育士および社会福祉士の養成に関わる大学教員3名ともに精査を行い、項目を確定した。その項目は、要支援家庭の状況としては、「要支援者(母親)の状況」「児の状況」「要支援者(養育者)の状況」に分類し、28項目を抽出した。支援内容としては、「妊娠期」「児」「養育者」「養育環境への支援内容」に分類し、34項目を抽出した。支援の目標としては、8項目を抽出した。
取り組み2としては、全国1742市区町村に対し、取り組み1で抽出した項目を、1事例をあげて回答するアンケートとして作成し、調査を実施した。パイロット調査で行った項目は、厚生労働省が実施した本事業の実態調査結果(平成23年度)と重複する内容が多くあったため、その部分は除外し、パイロット調査で課題となった事業担当課における構造的なアセスメントのしくみを問う項目を残した。H26年3月31日を締切とした調査票の回収数は560(回収率32.1%)であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度の研究の計画は、養育支援訪問事業における「ニーズと支援内容」「支援内容とアウトカム」の関連性を明らかにするためのアンケート調査の実施と、アンケート調査の内容をもとに、効果的な支援選択の指標を明らかにするためのインタビュー調査であった。しかしながら、今年度はアンケート調査の実施、回収にとどまっており、インタビュー調査に至らなかった点がやや遅れている点である。
遅延の理由は、アンケートの内容変更と送付数の変更の2点が考えられる。
アンケートの内容変更については、パイロット調査において、調査後に内容が重複している厚生労働省の調査報告があることがわかったため、その調査結果をふまえたより踏み込んだ内容の変更が必要であると判断し、実施した。内容を変更するにあたり事業担当者へのインタビューが必要であり、その分析に時間を要した。また、アンケートの内容変更のための倫理審査の手続きが必要であったため、送付するまでに遅延が生じた。
送付数の変更については、当初の計画では近畿市町村227への調査を考えていたが、パイロット調査において38%の回収率であり、データの量的な不足が予測されたため、全国調査へ変更した。そのため、手続き上の時間を要した。
研究の進度に遅延はみられているが、研究内容としては当初の計画より深まっており、結果に期待する点が大きく、意欲的にその分析に取り組んでいる。

Strategy for Future Research Activity

26年度は、3点の取組を行う。
1点目は、アンケート調査の分析を行い、報告書を作成することである。アンケート調査の際、報告書の送付希望自治体にファックスでの申し込みを求めたところ、204の依頼があった。養育支援訪問事業をまだ実施していない自治体からの希望も多くあり、今後の事業推進の一助となるべく、速やかに送付を進めていく。
2点目は、アンケート調査の結果を受けて、先駆的な取り組みを行っている自治体への
聞き取りにより、研究課題である「効果的な支援選択の指標」を考察することである。
3点目は、学会発表を行い、結果を報告することである。さらに、研究論文の作成に取り組み、研究成果をまとめていく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度の予定では、インタビュー調査の実施とアンケート調査の結果入力を行う計画であったが次年度に持ち越されているため。また、アンケート調査に伴う報告書を200市町村が希望されたため、作成費用および送料に充てる。
26年度は、3点の取り組みを行うために予算を活用する。
1点目は、アンケート調査の分析を行うため、データ入力のための人件費に充てる。またその結果の報告書を作成するための印刷費および郵送費に使用する。2点目は、アンケート調査の結果を受けて、先駆的な取り組みを行っている自治体への聞き取りを行うための調査費用に使用する。3点目は、学会発表のための準備および旅費に使用する。また、論文を作成する中で、必要な専門的知識の収集のための活動費に使用する。

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi