2013 Fiscal Year Research-status Report
虚弱高齢者に対する介護予防サポーターによる「声かけ訪問」プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
24593462
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
浜崎 優子 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (00454231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 素子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (60559508)
森本 茂人 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20150336)
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
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Keywords | 介護予防 / 介入研究 / 声かけ訪問 / 介護予防サポーター |
Research Abstract |
本研究は,要介護状態になるおそれが高いと認められる高齢者(虚弱高齢者)に対し,介護予防サポーターによる「声かけ訪問」プログラムを開発・実施・評価し,地域高齢者の要介護状態発生の減少および社会的孤立の防止を図ることを目的としている. 今年度は2年目であり,まず,5月から翌年1月の9ヶ月間の「声かけ訪問」のための介護予防サポーター養成プログラム(以下,養成プログラム)を実施した.受講者は9名で50歳代から70歳代の女性であった,プログラム内容は,5回の講義・演習とその後の5回の「声かけ訪問」の実践であった.開始前に受講者からインフォームドコンセントを得た.「声かけ訪問」の対象者は,下記の「声かけ訪問」実施・評価プログラムの参加者から合意の取れた25人とし,各介護予防サポーターは,2人もしくは3人を担当した.訪問期間中の入院などで最後まで訪問できた高齢者は19人だった. 介護予防サポーターによる「声かけ訪問」実施・評価プログラム(以下,「声かけ訪問」実施・評価プログラム)の参加希望者は48人だった.「声かけ訪問」前に保健師による健康調査を実施した.その際,参加希望者に研究の説明を行い,「声かけ訪問」に同意が得られた25人の高齢者を対象群とし,年齢・性別および生活機能をマッチさせたコントロール群を設定した.最終的に対象群19人、コントロール群23人となり,これらの高齢者には,介入前後の変化を見るため,「声かけ訪問」後にも健康調査を実施した. 養成プログラム実施期間中に4回のフォーカスグループインタビューを行った.サポーターは,「声かけ訪問」をなんらかの形で継続したいという思いを持っていたため,次年度は,町の傾聴ボランティアとして登録し活動を行い,新たに継続研修プログラムを開発することとなった.また、傾聴に対する知識・技術を重視した形で養成プログラムを修正していくこととなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は3年計画の中心となる1年であったが,養成プログラムと「声かけ訪問」実施・評価プログラムの2つのプログラムがほぼ計画通りに実施できた。ただし,「声かけ訪問」実施・評価プログラムの参加希望者が当初の見積もりより少なかったことから,ランダム化比較研究を非ランダム化比較研究に変更した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は,研究最終年度となる.養成プログラムに修正を加え,今後,研究対象の町が継続的に介護予防サポーターなどのボランティアを養成できるプログラムの完成を目指す.また,養成したボランティアに対する継続研修プログラムも開発する. つぎに,平成25年度に実施した2つの介入研究の評価分析を行う.養成プログラムの評価として,Mixed Methodsを用いて分析する.プログラム前後のサポーターの心身状況の変化を定量的に分析し,4回のフォーカスグループインタビュー結果を定性的に分析する.また,「声かけ訪問」実施・評価プログラムの評価は,非ランダム化比較研究により介入前後の対象群とコントロール群の心身・社会状況の変化を比較検討する. 研究の成果発表は,国内外の学会発表および論文化により行う.また,研究報告書を作成し高齢者の介護予防事業を展開している全国の地域包括支援センターなど関係機関に配布する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ほぼ計画通りであるが、人件費が予定金額より若干少なく押さえられたため次年度使用額が生じることとなった。 人件費に当てる予定である。
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Research Products
(1 results)