2012 Fiscal Year Research-status Report
在日外国人母子への情報提供を促進するコミュニテイ・ブリッジ・ワーカーの試み
Project/Area Number |
24593463
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
坂本 真理子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (70285237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 秀実 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (50515781)
大橋 裕子 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (70352911)
水谷 聖子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (80259366)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 在日外国人母子 / コミュニティ・ブリッジ・ワーカー / 母子保健情報 |
Research Abstract |
愛知県内における外国人登録者割合が高いA市およびB市において、本研究の主旨を説明したうえで、モデル地域としての取り組みが可能かどうか、関係者にヒアリング調査を重ねた。関係者へのヒアリング調査からは、本研究の主要な介入ターゲットである在日外国人母子を取り巻く環境やその支援は非常に多様でありながら関係機関の中で共有されていないこと、予想していた以上に外国人コミュニティとの関与が希薄であること、コミュニテイ・ブリッジ・ワーカー(以下CBWs)としての人材把握が容易ではないことが判明した。 そこでまずは、在日外国人支援についての一定の歴史を持つB市に比較して、これから多文化共生支援事業を本格的に開始しようとしているA市に焦点をしぼることとし、定期的にA市の多文化共生のための会議に参加し、在日外国人支援関係者との交流と話し合いを進めた。その結果、A市の放課後学習支援団体と乳幼児を持つ外国人保護者を対象とした多文化子育て支援事業を協働で行い、そのプロセスの中で効果的な母子保健に関する情報提供を行い、参加者の中からCBWsとして適切な人材をリクルートすることとした。 フィールドでの調査と並行して、日本における在日外国人支援あるいは多文化共生政策において先進的な事例(大泉市、浜松市、岐阜市、西尾市など)についての情報収集やヒアリングを行い、本研究遂行上の課題と解決に向けての示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度中に在日外国人支援に係る関係者へのヒアリングおよび外国人コミュニティにおける母子保健情報伝達についての質問紙調査を終える予定であったが,当初2箇所の自治体での調査を想定していたため,窓口となる関係機関との調整に時間を要した。また,A市における多文化共生施策が大きな変化を遂げた年であったため,A市における在日外国人支援全体の中での本研究の意義づけを行い,研究実施についての話し合いを重ねる必要が生じたため,研究進捗状況に遅れが出た。しかし,A市での粘り強い交渉を通じ,本研究への協力者や組織が把握でき,25年度からは具体的な活動として開始できることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
対象となる自治体を2箇所から1箇所に絞ることとする。A市における在日外国人母子への保健情報伝達の現状と課題についての関係者ヒアリング調査は継続し、多文化子育て支援事業に参加する外国人保護者からも意見を収集していく。特定の外国人コミュニティで計画していた質問紙調査については、世帯調査に対する外国人側の警戒もあり、関係者ヒアリング及び外国人保護者から把握した実態をふまえて、A市内で多くの外国人園児を抱える保育園複数個所における外国人保護者約150~200人への実態把握のための質問紙調査に変更する。 当初、平成25年度にCBWsの養成プログラムの作成とCBWsのリクルート及び養成を行う計画であったが、多文化子育て支援事業を通じた効果的な母子保健情報の提供方法について検討し、パッケージ化することで、より普遍的に活用できる方法を提案する。CBWsのリクルートについては、多文化子育て支援事業に参加する保護者を通じて、母子保健情報の伝達に協力可能な人材をリクルートしていくこととする。 CBWsの具体的な活動内容は保健センター保健師、子育て支援センター、保育園、支援団体、外国人協力者などと十分に話し合いながら検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.多文化子育て支援事業実施で必要となる物品(知育おもちゃ、絵本など)・文具などの消耗品および情報伝達で用いる媒体作成費用(翻訳料含む)、通訳料、研究者の旅費を使用する。 2.ヒアリング調査のための謝金、テープおこし費用、研究者の旅費を使用する。 3.保育園保護者を対象とした質問紙調査のための郵送費と翻訳料、協力者への謝品(ボールペン等の低額な謝品)、紙・封筒などの消耗品を使用する。 4.研究者の学会発表(日本国際保健医療学会等)のための旅費を使用する。
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