2013 Fiscal Year Research-status Report
在日外国人母子への情報提供を促進するコミュニテイ・ブリッジ・ワーカーの試み
Project/Area Number |
24593463
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
坂本 真理子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (70285237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 秀実 三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (50515781)
大橋 裕子 中部大学, 公私立大学の部局等, 講師 (70352911)
水谷 聖子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (80259366)
淺野 いずみ 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (80643494)
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Keywords | 在日外国人母子 / コミュニティ・ブリッジ・ワーカー / 母子保健情報 |
Research Abstract |
愛知県内で最も外国人登録者割合が高いA市1箇所を研究フィールドに定め,A市における外国人市民支援に係る関係者との協働的な関係づくりを継続させている。平成25年7月より外国人児童の学習支援グループとの協働で多文化子育て支援事業を立ち上げ,週1回の子育て支援事業および月1度の相談会を継続している(毎回5~8組の外国人保護者と子どもが来所)。研究者は相談会での参与観察を行い,外国人保護者の必要とする母子保健情報を収集している。現在は継続して参加する外国人保護者同士の交流が促進され,安心して母子保健情報を伝達することができる環境作りができつつある。 平成25年7月から12月にかけてA市における外国人市民支援に係る関係者11名を対象に外国人コミュニティにおける母子保健及び子育て情報の伝達上の課題についてインタビュー調査を実施した。 海外(フィンランド)における移民への支援方法,外国人のためのわかりやすい情報伝達方法に関する先進的な事例を学び,本研究遂行上に重要な示唆を得た。また,本研究の発想のもととなったフィリピン共和国の保健ボランティアを平成26年3月に招聘し,コミュニティ・ブリッジ・ワーカー(以下CHWs)の試みを実現するにあたっての示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー調査結果と多文化子育て支援事業の参与観察結果をもとに,A市内で外国人園児を多く受け入れている保育園2か所で,外国人保護者約150人を対象に質問紙調査を予定していたが,インタビュー調査の進展に遅れがあったこと,保育園での調査可能な時期が限定的であることから,平成25年度内に実施できなかった。 多文化子育て支援事業において提供している母子保健情報についてはパッケージ化までは至っておらず,継続課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
多文化子育て支援事業を継続し,外国人参加者の協力を得ながら,CHWs活動に活用できる母子保健および子育て情報をパッケージ化し,わかりやすく伝える方法を提案する。 平成25年に実施したインタビュー調査結果をもとに,A市内で外国人園児を多く受け入れている保育園2か所で,外国人保護者約150人を対象に質問紙調査を行い,A市の外国人母子への母子保健及び子育て支援情報伝達の現状と課題を量的に把握する。 CBWsとしての活動を担える可能性のある外国人保護者や公的機関や自治会の通訳者と話し合い,効果的な情報提供の方法を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
質問紙調査が実施できなかったため,調査費用として想定していた質問紙調査のための翻訳料,郵送費および協力者への謝品,紙,封筒などの消耗品費の支出ができなかった。 ①保育園の外国人保護者を対象とした質問紙調査のための支出(翻訳料,郵送費および協力者への謝品,紙,封筒などの消耗品費,通訳者,アルバイト雇用のための支出),②多文化子育て支援事業継続のための支出(通訳,健康相談のための乳児用用体重計,身長計,材料費,情報伝達のために用いる媒体作成費,翻訳料),③学会での研究発表に係る研究者の旅費(日本国際保健医療学会等),④情報を入手するための学会や多文化セミナーなどへの参加
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Research Products
(1 results)