2012 Fiscal Year Research-status Report
人工股関節・膝関節患者の経年的QOL評価の集積と再置換予防に関する研究
Project/Area Number |
24593481
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤田 君支 佐賀大学, 医学部, 教授 (80315209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬渡 正明 佐賀大学, 医学部, 教授 (80202357)
牧本 清子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80262559)
眞壁 幸子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40436184)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工関節 / QOL |
Research Abstract |
目的1については、THA術後5年目の調査票を順次郵送し、回収・データ入力中である。TKA患者の調査は術後1年の調査票を郵送中であり、平行して調査が完了した術後6か月までの結果を解析した。OKS(The Oxford knee score),Euro-QOL(EQ5D)の二つのQOL尺度の他,和式生活動作の困難度,生活様式について尋ねた。調査に同意を得られた124名のうち,手術前後の調査を完了した101名を分析対象とした。平均年齢は73.1歳,女性が87%,術後合併症は感染,深部静脈血栓が2名いた。QOLについては,EQ5D及びOKS共に術後に改善していた。生活様式については床座主体の人が34%,布団で寝る33%であったが,和式トイレ使用は4%と少なかった。また,床に座る,床からの立ち上がり,和式トイレの使用については,術前に比べ術後に改善した(p<0.05)が,術後でもかなりあるいは極めて困難であると回答する人が約40%いることが示された。術前は膝の疼痛や歩行障害のため,QOLが低いが,術後は症状の改善と共にQOLも高くなることが示された。一方で,人工膝関節の屈曲制限が術後の生活に影響し,特に畳や床座主体の生活をしている人には困難さがあることが明らかになった。目的2については、現在までに北海道のえにわ病院で約150名の調査票を回収できたところである。現在は診療録データを収集し、九州及び関西のデータと合わせた分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
縦断的な調査を行っているため、データ回収に時間を要すが、共同研究者間で連携して、回収率を上げる方策を工夫している。特に、今年度は寒冷地区の調査を行うため新規施設に協力を依頼したが、共同研究者の馬渡、眞壁と共に事前の研修や打ち合わせを丁寧に行い、非常にスムーズに実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度と同様に、THA患者及びTKA患者ともに縦断的調査を継続予定である。今後も術後共同研究者間で連絡を密に行い、連携を強化して効率良くデータ回収を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主には調査旅費や打ち合わせ旅費、調査票印刷及び郵送のための通信費、データ入力の謝金を使用する。
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Research Products
(7 results)