2013 Fiscal Year Research-status Report
介護保険施設において実践されている口腔ケアに関する看護管理的取り組みの実態調査
Project/Area Number |
24593485
|
Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
村松 真澄 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50452991)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 信吾 国立保健医療科学院, 生涯健康研究部, 上席主任研究官 (70344520)
|
Keywords | 口腔ケア / 介護保険施設 / 看護管理 / 教育 / 連携 |
Research Abstract |
2013年度は介護老人福祉施設に絞り,札幌市内56施設と道北地区51施設に案内し,2か所で施設の看護管理者に向けての口腔ケアマネジメント集合教育(以下集合教育)を実施した.集合教育前に看護師に口腔ケアに関する質問紙調査(2012年度の看護管理者への質問紙より質問項目を抜粋して作成する.)の介入前調査を実施した.参加者は12名であった.質問紙の回収は8部であった.集合教育の実施後,現状と今後の課題についてのグループワークを実施し,まとめを共有した.課題としてあげられた内容は,以下であった.現場では,口腔ケアの重要性が認知されていない,マニュアルがない,個人の技術の差がある,アセスメントをしていない,ケアの評価をしていない,口腔ケアの経費負担の問題があった.口腔ケアの教育については,連携できる歯科医師がいないため,外部研修に参加させているが伝達講習ではスタッフへの周知ができないであった.看護業務について他にも優先される業務があり,時間が取れない,人手不足,認知症の方の拒否が強く十分なケアができないであった.歯科との連携については連携できる歯科医師や歯科衛生士がいないがあげられた.これらの課題に対する具体的な対策として,連携できる歯科医師及び歯科衛生士を確保し,口腔ケアマニュアルつくり,研修会を実施する,口腔アセスメントとケア評価を実施する,ケアの事例検討を実施することがあげられた. 2013年6月15日から20日までフランスの公衆衛生大学院看護研究科のChristophe Debout, RN, PhD, CRNAと研究交流を実施し,内容は,2013年10月16日The 9th International Nursing Conference「A survey of oral care nursing practices at nursing homes in Japan」として発表した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2013年度は,口腔ケアマネジメント集合教育の実施後,現状と今後の課題についてのグループワークを実施し,まとめを共有し,現場に持ち帰った.内容は,現場では,口腔ケアの重要性が認知されていない,マニュアルがない,個人の技術の差がある,アセスメントをしていない,ケアの評価をしていない,口腔ケアの経費負担の問題があった.口腔ケアの教育については,連携できる歯科医師がいないため,外部研修に参加させているが伝達講習ではスタッフへの周知ができないであった.看護業務について他にも優先される業務があり,時間が取れない,人手不足,認知症の方の拒否が強く十分なケアができないであった.歯科との連携については連携できる歯科医師や歯科衛生士がいないがあげられた.参加者がまとめた今後の課題は,連携できる歯科医師及び歯科衛生士を確保し,自施設にふさわしい口腔ケアマニュアルつくり,研修会を実施する,口腔アセスメントとケア評価を実施する,ケアの事例検討を実施することであった.2012年度の質問紙調査の結果は,2013年度の研修会のグル―プワークでの課題抽出研究に裏付けられることがわかった.
|
Strategy for Future Research Activity |
1.2014年度は,昨年度口腔ケアマネジメント集合教育に参加した者への介入後調査を実施する.研究方法1)対象地域と対象者:札幌市内及び道北の介護老人福祉施設の看護管理者で昨年度口腔ケアマネジメント集合教育に参加した者12名.2)調査方法:無記名自記式質問紙郵送法 3)調査内容・期間:2014年7月 評価方法:看護師に質問紙調査,調査項目:基本属性,職位,口腔機能維持体制加算・口腔機能維持加算算定の有無,口腔ケアの教育体制,臨床業務について(2013年度質問紙)4)データの分析:介入後の看護師に質問紙調査を実施し,2013年度と比較する.看護管理者への口腔ケアマネジメント研修後の変化を(教育,業務,歯科との連携)の視点で比較する. 2.2012年度の調査で今後の調査に協力すると回答した施設に介護保険施設に絞り,入所者の口腔内診査と看護師向けの口腔ケアに関する質問紙調査を実施する. 研究方法1)対象地域と対象者:北海道内の介護保険施設で調査に協力するとした施設5施設を対象にする.2)調査方法:訪問調査 北海道内の施設に電話で協力の依頼をする.協力をするとした施設5施設3)調査内容:入所者の口腔内診査1施設25名,看護師1名に対する質問紙調査.期間:2014年6-10月 評価方法:入居者への口腔内診査.4)データの分析:基本統計量,入居者の口腔衛生状態.入所者の口腔内診査1施設25名には,口頭と文書で説明して同意書に署名をいただく.代諾が必要な方は,調査の前に代諾者に文書で説明し,同意書に署名をいただく.入居者の口腔衛生状態と看護管理的取り組みの実施状況との関係が明らかにする予定である.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
論文投稿が遅れているため,及び,研究計画が変更になったために若干次年度に繰り越した. 2014年度は研究計画通りに実施する.
|
Research Products
(6 results)