2013 Fiscal Year Research-status Report
難治性うつ病患者家族への複合家族心理教育の効果~RCTを用いた研究~
Project/Area Number |
24593499
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
香月 富士日 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (30361893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 浩 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20315881)
渡辺 範雄 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (20464563)
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Keywords | 家族心理教育 / うつ病 / グループセラピー / RCT |
Research Abstract |
本研究では、RCTの研究デザインを用い、難治性うつ病患者の家族へ複合家族心理教育を行うことで、それを行わない家族と比較して、家族の心理社会的負担が軽減するかどうかを検証することを目的としている。また、家族の負担が軽減することで、患者の精神 症状、生活の質が改善するかどうかも合わせて検証するものである。 無作為割り付けにて介入群に割り付けられた場合の介入は、4回の家族心理教育セッションを行っている。内容は、1回目:疾患について(医師または看護師)、 2回目:治療について(医師または薬剤師) 3回目:社会資源について(医師または精神保健福祉士)4回目:ご家族の接し方について(看護師)の各30分の情報提供とその後に90分の問題解決技法を取り入れ、参加家族のエンパワメントを目的としたグループセラピーを行っている。情報提供は、テキストを作成し、それを解説する形で行っている。グループセッションの実施者は、医師、看護師、薬剤師、精神保健福祉士3~4名である。 本研究の目標症例数は60例である。現在(平成26年5月1日)37例がリクルートされており、そのうち28例は割り付けと介入が終了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目標症例数は60例である。現在(平成26年5月1日)37例がリクルートされており、そのうち28例は介入が終了している。現在目標の2分の1強程度リクルート状況であり、順調とは言えない。 理由としては、患者と家族の双方に研究参加の同意をいただくことのハードルが高いことがあり、家族は患者の果たせない家族役割(仕事、家事、子育て等)まで担っているため研究参加に対して障壁が高い。またRCTであるため、参加者は割り付けられるまでどちらのグループになるかわからないので、先の計画が立ちにくいことがあると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はリクルート方法の工夫、フィールドの拡大など適宜対策を引き続き講じていく。フィールドの拡大については、現在名古屋市立大学病院に加えて、すでに近隣の民間病院やクリニックで行っているが、さらに協力病院を増やせるように現在交渉している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
患者リクルートが少し遅れたために、謝金に使用する予定だった金額が残った。 今年度中に、昨年できなかった分のリクルートを行うため、そこで繰り越した分の謝金を使用する予定である。
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