2014 Fiscal Year Research-status Report
不眠愁訴のある高齢者の入眠潜時短縮を目指すプログラムの短期および長期効果の検証
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24593503
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小松 光代 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (20290223)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢者 / 睡眠健康 / 睡眠障害 / 中途覚醒 / 夜間排泄 / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、従来の調査及び介入結果から成果を明らかにするために補足調査を実施してきた。しかし、この過程において、既に実施した当初のプログラムのみでは十分な成果が得られない可能性が明らかとなった。 良眠群と不眠群に比較から、睡眠時間や睡眠効率及び入眠潜時は、年齢相応で群間差はないが、睡眠障害の自覚や身体活動量(PAL)及び運動カロリ-に有意差(p<.05)を認め、不眠群は排泄のための中途覚醒が多いことが判明した。そこで、夜間排泄と中途覚醒に関する追加調査を実施した。対象者の夜間連続の平均睡眠6.9±1.1時間、入眠潜時18.4±16.7分、就床10時49分、起床6時30分、睡眠障害8.1±5.1点(ISIにより軽症)に分類された。中途覚醒1.7±1.0回(Range0-4)、夜間排尿1.9±0.9回(Range0-4)はほぼ同数回であり、覚醒2回以上40.7%、1回37.8%、なし13.5%、覚醒時間帯は、就寝2時間以内24.6%、2~4時間55.4%、朝方20.0%であった。中途覚醒後、再度即入眠76.2%だが、排泄による熟眠の妨げ自覚者が43.8%を占め、中途覚醒後、即入眠できない者が再度寝つくまでに30.4±22.4分を要していた。 また、パイロットスタディとして、筋弛緩法によるリラクゼーションを計画していたが、脳波測定と睡眠潜時との関連では、睡眠潜時とα1波,θ波に正の相関,睡眠効率とα波,θ波に負の相関を認め(各々p<.05)、α2波,α1波,θ波良好者とβ波優位者の睡眠潜時は、後者(やや緊張状態)が短く有意差を認めた(p<.05)。睡眠潜時短縮のために,α1波やθ波を高めることが有効と予測していたが異なる結果となった。介入方法や効果測定方法の再検討が必要となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
介入結果の分析により、介入プログラムの見直し・修正が必要となり、再度、調査をおこなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、追加調査の成果公表と介入プログラムの再構築予定である。
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Research Products
(5 results)