2014 Fiscal Year Research-status Report
地域で生活する統合失調症をもつ人の睡眠衛生に着目したスリープマネジメントの支援
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24593504
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
三橋 美和 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60347474)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | スリープマネジメント / 睡眠衛生 / 統合失調症 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症をもつ人は、睡眠問題が生じやすく、病状や地域生活・社会参加に影響するため、睡眠・生活リズムの安定を図るケアが重要である。本研究は、地域で生活する統合失調症をもつ人を対象として、「睡眠衛生」の視点を軸に認知行動アプローチを用いて、主体的に睡眠と生活リズムの改善を図るセルフマネジメントのための援助を行い、その有効性を検討するものである。 これまでに21~23年度科研費での研究と先行研究の検討をふまえて精神疾患をもつ人の睡眠の満足度とニーズに関するインタビュー調査を実施し、実態についての検討を行った。また介入プログラムを検討し、小集団を対象とした援助介入を行って、介入直後及び3か月後にインタビュー調査を実施した。またその成果を報告した。 援助介入は、精神科デイケアにて小グループによる週1回6週間の睡眠改善プログラムを実施した。その内容は、1-2週は睡眠日誌と質問紙による睡眠状態と生活習慣の評価、2-6週は生活習慣改善目標の設定と実践を行い、実施状況を確認・共有し、併せて睡眠やリラックス法に関するミニレクチャーを行った。参加者は6名で、統合失調症5名、うつ病1名。年齢は40-64歳。行動目標を達成できた者2名、できなかった者4名であった。睡眠時間は6時間未満の者が8時間に、6-9時間の3名は変化なく、9時間以上の2名は8.5時間及び12.2時間となった。睡眠効率は60-80%の1名を含め全員が80%以上に、不眠度は中等度2名が軽度に、日中の眠気は改善2名、増強4名、熟眠度は60%未満の2名が改善し全員60%以上となった。対象者は少ないが、睡眠指標の変化から睡眠状態不良の者に改善がみられ、プログラムの有効性が示唆された。しかし、行動目標の達成と睡眠指標の変化との関連は認められず、正しい知識の習得や実践状況の共有によって睡眠に対する認識や生活習慣の変化が生じたと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
統合失調症をもつ人の睡眠の満足度とニーズに関する調査を実施した上で介入プログラムを検討し、小集団を対象とした援助介入を行った。小集団プログラムの実用可能性と有効性について示唆が得られた。しかし、対象者数の確保が難しくまだ少数であるため、期間を延長してデータの集積を図る必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
実施した睡眠の満足度とニーズ調査、介入研究の成果発表を実施する。また、対象・場の拡大を検討してデータを積み上げて、結果分析、成果発表を実施する。
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Causes of Carryover |
研究協力機関と研究者との介入実施日時の調整等が難しく、データ収集期間の延長が必要となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1)データ収集に要する費用(研究協力機関への謝礼、研究者の旅費、消耗品等)、2)結果分析のための費用(関連図書の購入、アドバイザーへの謝礼等)、3)成果発表のための費用等に使用する。
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