2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24593512
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
武用 百子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00290487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 敬子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (60331807)
山本 美緒 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (40638128)
鈴木 幸子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (60285319)
志波 充 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (50178894)
早川 博子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (30722897)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 惨事ストレス / フライトナース / サポートシステム / メンタルヘルス支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、惨事ストレス下で活動するフライトナースの精神の健康状態に影響する因子を明らかにし、影響因子への介入や予防的な心理教育を導入した、フライトナース・サポートシステムを構築することである。 フライトナースを対象としたアンケート調査では、フライトナースの属性は平均年齢34.7±4.8歳、フライトナースの平均経験年数は3.6±2.7年、一月のフライト回数は5.3±2.1回であった。出来事インパクト尺度の平均値は18.6±15.4点、GHQ28の平均合計点は6.8±4.3点であり、出来事インパクト尺度に影響する因子として、フライトの回数が多いことやレジリエンスが低いこと、夜勤回数が多いことが有意に影響していた。またレジリエンス得点と楽観主義尺度得点は有意に正の相関がみられたことから、楽観性を高める介入が結果としてレジリエンスを高めるのではないかと考えられた。 それらの結果から、レジリエンスを高める手法を取り入れた、フライトナース・サポートシステムを検討した。予防教育(惨事ストレスとその反応、ストレスマネジメントなど)には、ストレスマネジメントの先行研究として楽観性を高める手法(笑顔体操など)やマインドフルネスを取り入れる予定である。 また、韓国の釜山消防安全本部とインゼ大学との提携システムを見学し、主にスクリーニングシステムの参考とし、1年に1回のスクリーニングシステムを導入し、カットオフ以上のフライトナースに対しては、メンタルヘルス支援者の面談を導入する予定である。 東京消防庁式デブリーファー養成では、ピアが仲間の話をどのように聞いていくのかという手法を用いており、その効果が実証されている。看護師の交代制勤務を考慮すると、タイムリーに話せる職場環境の構築として、フライトナースが同僚の話を聞いていくことが効率がよいと考えるため、ピアサポートのフォロー体制を強化する予定である。
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Research Products
(1 results)