2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24593514
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
狩谷 明美 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (50413464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 節 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (70124401)
阿部 まゆみ 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80467323)
國定 美香 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (30331838)
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Keywords | 看取り / 終末期 / グリーフケア / リバプールパスウェイ / STAS-J / エンドオブライフケア |
Research Abstract |
地域密着型「看取りシステムの構築の研究」地区研究会を三原市・呉市において毎月1回実施している。本年度の研究成果は,三原地区において3つの成果があった。①病院を退院時の訪問看護師・ケアマネとの連携を強化する為「情報シート」を作成し,厚生労働省へ情報提供した。②医療知識教育の時間数が不足しているという介護福祉士・ヘルパーの当事者のニーズから,広島県介護福祉士会との連携のもと,全県を対象とした人材育成を実施した。その際,リバプールパスウェイを用いて効果をアンケートにより把握した。③看取り期の前後に重要となる患者・家族の心理的ケアとして「グリーフケア」に焦点を当てアウトリーチ活動を行った。ロンドン大学名誉教授Dr.パークスを招聘し,10/12広島において一般市民を対象に「超高齢社会と多死時代におけるグリーフケア」,10/19専門職を対象に,東京において「災害後のグリーフケア」を実施した。呉市地区会議において看取り期の家族と訪問看護師の意識調査を実施し,家族の満足度と看護師の達成感とに差が見られた。特に呼吸器ケアに対する家族の不満感が強く,肺炎による死亡者数が増えていることから,この分野の高度実践者教育の必要性が示唆された。名古屋地区では,緩和デイケアを実施し,終末期における生きがい療法を実施したところ,余命宣告より延命効果が見られた。この結果は国際がん看護学会:バンコクで”Development of palliative education program for Children and Parents by“ Cancer family support book”」を発表した。名古屋大学がん看護CNSコースでSTAS-Jを用い困難事例の検討を行った。訪問看護師を対象にSTAS-J勉強会を6回,名古屋大学学附属病院でSTAS-Jの勉強会を2回開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際セミナーでは,広島県で200名・東京で98名の参加者があり,高度専門職の人材育成のニーズが高いことが示唆された。本研究で計画しているSTAS-Jは,本年度診療報酬において緩和ケアカンファレンスの碑っ数条件に挙げられ,イギリスにおける研修を受けている研究者らのグループのアウトリーチ活動は,益々重要となると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
STAS-Jによるチームカンファレンスの方法は,まだ標準化されておらず,イギリスで研修を受けた本研究班の広島県での取り組みを全国に発信し波及効果を促進していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ロンドン大学Dr.パークス招聘経費を決裁した為,前倒し請求を行った。結果として本年度余剰となった。 次年度は,アウトリーチ活動及び報告書の作成を行う為,交付決定額に過不足なく執行する予定である。
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