2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24593514
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
狩谷 明美 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (50413464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 節 人間環境大学, 看護学部, 教授 (70124401)
阿部 まゆみ 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80467323)
國定 美香 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (30331838)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看取り / 地域包括ケア / ケアの質の評価 / 高齢者 / 在宅ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
①広島県呉市研究班において,非がん患者の看取りを経験した家族・訪問看護師のアンケートの調査結果から,看取り期に苦痛を伴い適切なケアがなされなかったと家族が評価した項目として呼吸困難のケアが上位に上がった。その為,慢性期から回復期・終末期にかけて呼吸困難の症状をシームレスに緩和し,最期まで会話ができ,誤嚥性肺炎を予防し,食事ができる事を支援するリハビリ用訓練機器“医療介護用吹き戻し”を開発した。介入の結果,患者家族の満足度は向上した。今後も,同一地区で家族の満足度を継続的に測定し,評価を可視化する研究を継続する予定である。 ②名古屋地区研究班において,ガンサバイバーの緩和デイケアサロンを開催し,60名(のべ591名)の患者のピアカウンセリング・非薬物療法等の支援を行った。その結果,余命宣告よりも早世された方は無く,余命が延長する傾向にあり,今後も引き続きデータを蓄積していく予定である(死亡された方は14名)。 ③住み慣れた地域での在宅での看取り(地域包括ケアの推進)を推進するために,“地域の医療介護シーズと非専門職によるサポート力のアセスメント方法”について専門職・一般市民向けの公開講演会を実施した(参加者80名)。 ④慢性腎不全患者の透析なき自然な見取りの為のガイドラインを作成し,在宅高齢者の看取りの事例を蓄積した。慢性腎不全患者への配食サービスと訪問保健指導の結果,クレアチニン分の1の検査値が改善した。その結果を三原市医師会等関連学会で報告し,H28年度からは三原市役所と連携し特定健診時にクレアチニン検査を行う事となった。今後も医療費削減効果を志向した研究として継続した研究継続の予定である。 ⑤緩和ケア病棟のグリーフケアの内容と方法の聞取調査を行った。手紙の送付・ピアカウンセリングが上位であり,個別的な家族のグリーフ・アセスメントが行われていない状況が明らかになり継続研究の予定。
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