2015 Fiscal Year Annual Research Report
維持期リハビリテーションを促進する車いす使用高齢者の姿勢アセスメント指針の検討
Project/Area Number |
24593536
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
横山 悦子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (40329181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小長谷 百絵 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (10269293)
佐伯 由香 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70211927)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 座位姿勢 / 車椅子 / ポジショニング / 施設高齢者 / 維持期 |
Outline of Annual Research Achievements |
車いす使用高齢者の姿勢アセスメント指標検討のため、施設のケア提供者を対象に姿勢アセスメントの実態を調査した。また、施設高齢者の姿勢の崩れを想定した姿勢の違いによる身体的ストレスの基礎的データを得るために、健常者を対象に姿勢の違いによる自律神経とリアプノフ指数を解析した。 施設のケア提供者を対象とした調査では、介護老人福祉施設に勤務する看護職4名および介護職7名を対象に、自身で姿勢調節することができない高齢者に対して、座る姿勢や座る時間をどのように援助しているのか、30分から1時間程度の半構成的インタビューを行った。本研究は所属機関の倫理審査の承認を得て行った。高齢者の姿勢を「明らかにずれ落ちそうになっている」「倒れている」と判断した場合には座り直しを行っていた。看護師は麻痺があり痛みが感じられない高齢者の「循環不全や皮膚トラブルに注意して・・」上下肢の位置を含めた姿勢を観察していた。座って眠っている場合は「疲れていると判断」しベッドに戻る、あるいはそのまま座ってと判断する場合は「その前後の活動を考慮して」体力を見計らっていた。高齢者の姿勢だけでなく、言葉で表現できない高齢者では特に表情やサインを読み取っていた。 施設高齢者の姿勢の崩れを想定した調査では、姿勢による身体的ストレスを定量的に知るため、想定した姿勢に違いによる自律神経とリアプノフ指数を脈波の計測により明らかにした。本研究は所属機関の倫理審査委員会の承認を得た。健常成人21名を対象に、車椅子上で5度ずつ骨盤後傾角度を変化(0度から30度の7角度)させ、その姿勢で5分間静止し、Vital Meterを使用し耳朶脈波を計測した。HF、LF、SDNNなどにおいて、およそ15度骨盤後傾角度を中心に差異がいくつか認められた。対象者の調査を終えた感想には、30度の姿勢で座りずらさや足を曲げている苦しさを述べられていた。
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Research Products
(1 results)