2014 Fiscal Year Annual Research Report
初老期認知症者とその家族を支援する専門職を対象としたサポート・モデルの構築と検証
Project/Area Number |
24593543
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
家根 明子 奈良学園大学, 保健医療学部, 准教授 (70413193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 厚子 京都橘大学, 看護学部, 教授 (10324568)
小野塚 元子 京都橘大学, 看護学部, 講師 (30449508)
北村 隆子 敦賀市立看護大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10182841)
藤原 奈緒 京都橘大学, 看護学部, 助教 (50610515)
南 朗子 京都橘大学, 看護学部, 助手 (20637392) [Withdrawn]
深山 つかさ 京都橘大学, 看護学部, 助教 (70582865)
鈴木 久義 京都橘大学, 看護学部, 助手 (10638167)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 初老期認知症 / 地域包括支援センター / 認知症カフェ / 専門職 |
Outline of Annual Research Achievements |
・2014年度実績:昨年度に引き続き,認知症カフェ・若年のつどい等に共同研究者と共に参加し,データを精査しつつ,学会及び論文発表を通して総括と今後の課題を明らかにした. ・研究期間全体の実績:認知症カフェを,2012年12月~2013年5月にかけて認知症支援に携わる医師の呼びかけの元に実施したが,2014年度から初期認知症総合相談支援事業として,自治体による運営となったため,種々の制約から研究は停滞した.しかしサポーターとして参加することで,専門職が抱える課題を踏まえたサポートモデルの検討や,認知症の進行に伴う支援課題を明らかにすることができた. 我々は,①初老期認知症者支援に携わる専門職の実態と課題,②認知症カフェ等を通しての初老期認知症者支援の実際と課題,③当事者とその家族にとっての認知症カフェの意義と課題,④初老期認知症者を地域で支えるための方策という4点から初老期認知症を捉え,質的な分析に重点を置いて研究を遂行した.具体的な成果は次の通りである. 初老期認知症者の支援に携わる専門職は少なかったが,支援経験を有する専門職は,特に支援方法の具体的な提示と研鑽の機会を望んでいた.同時に,初老期認知症者への支援への方策の乏しさ,初老期認知症への人々のネガティブなイメージの強さを課題として挙げており,それらが専門職の低い自己効力感につながっていることを明らかした.また,認知症カフェは,当事者と専門職にとって馴染みの関係を生み出す場であり,当事者・家族・専門職が思い描くネガティブな認知症へのイメージを覆し,認知症者の持つ力を新たに発見する場となっていること,初老期認知症者を地域で支えるためにも効果的であることが示唆された.そして,これらを経て専門職は,初老期認知症者への具体的な関わり方を学んでいたことが明らかになると同時に,進行する認知症者への意思決定支援が新たな課題として挙がった.
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Research Products
(9 results)