2013 Fiscal Year Research-status Report
前期高齢者の肥満による健康状態と生活機能への影響からみた保健指導の在り方の検討
Project/Area Number |
24593546
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Research Institution | Takarazuka University |
Principal Investigator |
藤田 倶子 宝塚大学, 看護学部, 講師 (00453134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 看護学研究科, 教授 (00313255)
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Keywords | サルコペニア肥満 / メタボリックシンドローム / 前期高齢者 / 歩行速度 |
Research Abstract |
本研究の目的は、前期高齢者のサルコペニア肥満による健康状態と生活機能および生活習慣の実態を明らかにすることで、前期高齢者におけるサルコペニア肥満による影響とサルコペニア肥満に関連する問題を解決するための介護予防も含めた保健指導の在り方を検討する。 筋肉量が少なく体脂肪率が多いサルコペニア肥満は要介護状態になる要因として報告されている。しかし、日本において前期高齢者のサルコペニア肥満の実態は明らかになっていない。介護予防のためには、身体機能、生活機能が生じてくる前期高齢期のサルコペニア肥満の健康状態と生活習慣を明らかにすることで、介護予防に資することができる。 今年度は、国保加入の前期高齢者を対象として実施調査を引き続き実施し、身体組成、歩行速度の実測とともに特定健診結果のデータ集積を行った。予定したすべてのデータを収集し、筋肉量を表す骨格筋指数(SMI)、体脂肪率と歩行速度の関連について全対象者のデータの分析を行った。その結果、サルコペニア肥満の割合は全体で10.3%、男性で12.7%、女性で7.9%と一部解析時と同様の割合であった。また、サルコペニア肥満群と筋肉量が少ない群、体脂肪率が多い群、どちらも正常である群の4群で比較した場合、男性においてサルコペニア肥満群の歩行速度が遅かったが女性では有意な違いはみられなかった。さらに、BMIの比較では、男女ともにサルコペニア肥満群は筋肉量が少ないサルコペニア群、体脂肪率が多い肥満群と比較し有意に違いがみられた。 これらの研究成果について第66回アメリカ老年学会にて発表を行った。今後も随時研究成果について発表を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでにデータ収集が終了し、現在は解析を行っている段階である。収集が終了したデータについて一部発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では身体組成の状態と歩行速度、メタボリックシンドロームリスクとの関連について横断的に調査を行った。今後はこれらのデータをもとに前期高齢期からサルコペニア肥満の高齢者がどのような変化をたどるか縦断的に調査を行うことを検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に使用する目的の支出が計画より少額に収まったため。 研究成果発表のための執筆および発表費用として使用する予定である。
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