2015 Fiscal Year Annual Research Report
多文化共生社会における外国人高齢者の在宅ケアモデルの構築に関する基礎的研究
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24593548
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| Research Institution | University of Hyogo |
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Principal Investigator |
李 錦純 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60584191)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 在日外国人 / 多文化共生 / 高齢者 / 介護保険 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、内なる国際化が進む日本社会において、在日外国人の要介護高齢者における、在宅ケアモデルの構築に向けた基礎資料を整備することを目的としている。当該年度は、まずは昨年度実施した、介護支援専門員を対象とした在日外国人の居宅介護サービス利用状況に関する実態調査の継続と完了、そして、現在高齢化が顕著で、在日外国人の中でも象徴的な課題として表出している在日コリアン高齢者の介護問題に焦点をあてて、そのケア提供者である看護・介護職の認識および困難感の様相を質的に明らかにすることを目的とし、研究計画に基づいたインタビュー調査を実施した。
質問紙調査では、在日外国人の介護保険利用状況とケアマネジャーの対応状況について記述統計としてまとめ、自由記載解答についてはテキストマイニングの手法による分析を行い、それぞれの研究成果を国内および国際学会にて発表した。
インタビュー調査は、A県内に所在する在日外国人の高齢者介護支援を行っているNPO法人通所介護事業所に勤務している看護職および介護職を対象として、半構成的面接法による個別インタビューおよび、ケア現場における約5日における参加観察を実施した。在日コリアン高齢者へのケア提供にあたり、特徴的なカテゴリーとして抽出されたのは、在日一世から二世へと、介護保険サービスの利用者層が時代とともに変化してきており、一世高齢者とは異なる考え方や民族性をもつ二世高齢者への対応に、困難さを感じていることであった。また、日本社会同様に認知症高齢者への対応および通所介護だけでは対応しきれない高齢者の居場所の提供、民族性に配慮した宿泊対応可能な介護保険施設の設置が要望として表出されていた。これらの研究成果を基礎資料とし、外国人高齢者に適した在宅ケアモデル案の提示を試みて実践施行と評価につなげていく予定である。
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