2012 Fiscal Year Research-status Report
他者評価式精神健康尺度の開発:地域に潜在するハイリスク高齢者の早期発見を目指して
Project/Area Number |
24593553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
Principal Investigator |
稲垣 宏樹 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 助手 (00311407)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高齢者 / 精神的健康 / 他者評価 / 尺度開発 |
Research Abstract |
近年,高齢者の精神保健への関心が高まっている.一次予防の観点から大規模地域サンプルを対象としたスクリーニング調査が必要であり,かつ,脱落者や回答困難者を可能な限り減らすことが重要である.このためには,簡便であり,かつ他者評価が可能な測定ツールのニーズや利便性は非常に高いと考えられる.以上を踏まえ,本研究では高齢者用の「他者評価による精神的健康尺度」の開発を目的としている. 平成24年度は,項目プールの作成および予備的選択を目的に,既存の精神的健康尺度で使用されている調査項目の収集,および他者評価尺度の作成手順に関する情報の収集を中心的に行った. 精神的健康及び近接領域(例えば,主観的ウェルビーイング,心理的ウェルビーイング,QOL,抑うつ,主観的幸福感,生活満足度,等)に関する調査研究で使用されている尺度を,レビュー論文,書籍,インターネット等に公開されているデータベースによる文献検索(医中誌,DiaL,等)に基づき,抽出した.その結果,自己評価法による尺度12検査(うち,認知症用2検査)221項目,他者評価法による尺度5検査(うち,認知症用3検査)162項目,計17検査383項目が最初の項目プールとして作成された.このうちCopy rightの関係上94項目が削除され,残った項目において予備的選択を行っている.また尺度間で選択肢の数や文言が異なっているため,適切な選択肢の検討を行っている. 一部の検査については,調査フィールドで自己評価法による精神的健康尺度(WHO-5-J,GDS)を中心とした面接調査を行い,データを収集した.また地域高齢者を対象とした研究成果の一部を学術誌,および学会で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では,項目の予備的選択および半構造化面接による項目の選択を行う予定だったが,項目プールの作成をするに留まった.
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Strategy for Future Research Activity |
項目の予備的選択に関して,上記の手続きによって収集された項目プールにおいて,重複している項目,明らかに精神的健康の測定に利用できない項目,回答が困難であると思われる項目を,研究代表者を含む老年学または精神保健の専門家が精査し,項目の削除や修正を行う.また,健常高齢者,抑うつ高齢者の家族や介護者数名に半構造化面接やフォーカス・グループによるインタビューを実施し,親しい他者が具体的に感じる情動や行動の変化の兆候や気付きなどに関する情報を得,項目に反映する. 続いて,予備調査を実施してデータを収集し,実際のデータに基づいて項目の絞り込みを行う.具体的には,健常高齢者を対象とした予備調査を実施し,地域在住高齢者本人および家族等の親しい他者の両者を対象にデータを収集する.調査票は,前年度収拾された項目,デモグラフィック情報等から構成される.本研究が開発を目指すのは他者評価による尺度なので,親しい他者の回答(他者評価)に関して,高齢者本人の回答(自己評価)を主な外的基準にし,統計的に信頼性,妥当性の高い項目を選択する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は,本年度の未使用分を含め1,277,617円が予算となる.次年度は予備調査を計画しているため,その実査と調査補助のために臨時職員を雇用するための人件費が大きなウェイトを占める.予備調査に関して380,000円,人件費(調査,データ入力等)500,000円を計画している.内訳は,半構造化面接またはフォーカス・グループによる予備調査15,000円,予備調査対象者の抽出(住民基本台帳の閲覧)50,000円,調査票の作成15,000円,調査票の発送及び回収(郵送費)200,000円,対象者謝礼100,000円である.その他には,成果発表に関して,学会,研究会参加のための旅費250,000円,論文の投稿費用50,000円,連携研究者との打ち合わせ(交通費,会議費,等)100,000円,計1,280,000円を予定している.必要な備品・器材等は本年度購入済みのため,次年度は計画していない.
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[Journal Article] Walking exercise and cognitive functions in community-dwelling older adults: preliminary results of a randomized controlled trial2013
Author(s)
Ijuin, M., Sugiyama, M., Sakuma, N., Inagaki, H., Miyamae, F., Ito, K., Kojima, N., Ura, C., Awata, S
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Journal Title
Int J Gariatr Psychiatry
Volume: 28(1)
Pages: 109-110
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 現代高齢者の生活特性に配慮した 新たな活動能力指標の開発(その1)-項目選定および予備調査の概要-2012
Author(s)
稲垣宏樹, 増井幸恵, 吉田祐子, 岩佐一, 大塚理加, 吉田英世, 菊地和則, 吉田裕人, 野中久美子, 島田裕之, 鈴木隆雄
Organizer
老年社会科学会第54回大会
Place of Presentation
佐久大学(佐久市)
Year and Date
20120609-20120610
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[Presentation] 現代高齢者の生活特性に配慮した 新たな活動能力指標の開発(その2)-新指標における 地域差および男女差の検討-2012
Author(s)
吉田祐子, 増井幸恵, 稲垣宏樹, 岩佐一, 大塚理加, 吉田英世, 菊地和則, 吉田裕人, 野中久美子, 島田裕之, 鈴木隆雄
Organizer
老年社会科学会第54回大会
Place of Presentation
佐久大学(佐久市)
Year and Date
20120609-20120610