• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

乳幼児-養育者の関係性評価法の信頼性・妥当性について

Research Project

Project/Area Number 24600018
Research InstitutionMejiro University

Principal Investigator

青木 豊  目白大学, 人間学部, 教授 (30231773)

Keywords乳幼児―親の関係性 / 評価法 / 乳幼児精神医学・保健
Research Abstract

本研究は、乳幼児―親の関係性評価についての研究である。より具体的には2つの乳幼児―親の関係性評価(ビデオ録画されている)の信頼性・妥当性の検討が本研究の目的である。2つの検査とは乳幼児―養育者のInteractionを評定するCaregiver-Child Structured Interaction Procedure(Crowell & Feldman, 1988;Zeanah et al., 2000)と子どもおよび子どもとの関係についての養育者の表象を評価するWorking Model of the Child Interview(日本語版)(以下WMCI)(Zeanah & Benoit, 1995)とである。Caregiver-Child Structured Interaction Procedureには1人、Working Model of the Child Interviewには2人、合計3人が評定者として米国で資格を取得する必要がある。以下にも述べるように、3人が研修を終え、1人がすでに資格を得ている。本年度の夏までに、あと2人が資格を得て、評定を開始する予定である。その他の検査として、養育者の抑うつ(CES-D), 不安(STAI),育児ストレス尺度(PSI),子どもの問題行動チェックリスト(CBCL),その他背景因子の質問紙(家族の年収や養育者の精神科既往歴など)等はすでに実施されている。これら検査の結果の半分以上がデータとして入力されている。冬までに3人の評価者が約70例を評価する予定である。その評価の入力ができて初めて、他の検査データと合わせての統計的処理が可能となる。それまで、この研究では結果を出すことができない。従って、結果を伴った実績は現時点ではない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上に述べたように現在データの整理・入力と関係性評価法のcodingとそのデータ入力が、大きな第1研究プロセスとなる。関係性評価法以外の種々のデータ、すなわち養育者の抑うつ(CES-D), 不安(STAI),育児ストレス尺度(PSI),子どもの問題行動チェックリスト(CBCL),その他背景因子の質問紙(家族の年収や養育者の精神科既往歴など)等のデータを既に全て得られている。同データの整理は大凡半数を終え、データ入力も整理を終えたものについては完了している。2つの関係性評価法のビデオの整理を終わりつつある。評価者養成という本研究の最重要ステップについて次に進捗状況を報告する。Working Model of the Child Interviewのオーストラリアで行われた開発者主催の研修に2人が参加し、H25年度に資格を取得した。あと1人は現在取得テスト中である。資格を得た評価者は、近日中に生データの評価を開始する。Caregiver-Child Structured Interaction ProcedureについてもH25年度にやはり開発グループ主催の米国における研修会に参加し、現在評価資格取得中である。評価資格者養成の過程は、予定に比べて3ヶ月~6ヶ月遅延している。特にCaregiver-Child Structured Interaction Procedureの研修が、なかなか開催されず、更に2つの資格取得が米国との連絡なども思いどおりの速度で進まなかったためである。一方、この過程も着実に前進してはおり、他のデータの整理は予定どおり進捗している。

Strategy for Future Research Activity

2つの関係性評価の評定・codingの予定・方針についてはじめに記す。既に述べた様にWorking Model of the Child Interview評価者は近日中に評価をはじめる。同検査とCaregiver-Child Structured Interaction Procedureとのそれぞれ1人の評価者との打ち合わせにより、初夏には資格を取得できる可能性が高い。これら評価者2人が加わり、9月中までに大凡70例の評価およびデータ入力の完了を目指す。これら過程での課題は、資格取得に更に時間がかかること、資格取得後の評価が秋までに終わらないこと等であろう。前者の課題に対しては、評価者と研究チームが密に連絡を取り合うこと、後者の対しては夏期に評価合宿などを行うつもりである。10月までには関係性評価以外のデータ入力はほぼ確実に完了できるであろう。10月に全てのデータが入力された時点から、統計的処理・分析を開始する。Working Model of the Child Interviewは日本語版であるために、まず評価者間信頼性を確認する。次に同インタビューとCaregiver-Child Structured Interaction Procedureとのデータの相関を調べる。次に2つの検査と、他のデータ(例えば、母親のうつCES-D; 不安STAI)などとの相関を分析する。この様にして、関係性評価法の信頼性・妥当性に貢献するデータを積み上げる予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

すでに進捗状況において詳細を提示したが、本研究はおおむね順調に進んでいるとはいえ、評価資格者養成の過程は、予定に比べて3ヶ月~6ヶ月遅延している。このため、評価資格者とのミーティングや評価依頼、それに伴う謝金の支払いなどが、まだ実行されていないため翌年度分に繰り越す必要が生じた。
すでに述べたように、評価資格者育成は、3~6か月ほど遅れているものの、着実に進んでいる。このため、これまで予定していた評価者とのミーティングや評価依頼、それに伴う謝金の支払いは、今後必要になる。そのため、遅れてしまい、年度をまたいでしまったものの、これまでの計画通り、評価者とのミーティング、評価依頼やそれに伴う必要、評価資格者への謝金の支払いに、使用する。

  • Research Products

    (5 results)

All 2014 2013

All Journal Article (3 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 人との関係が不安定―アタッチメント障害2014

    • Author(s)
      青木豊
    • Journal Title

      児童心理

      Volume: 68(3) Pages: 93-98

  • [Journal Article] アタッチメント―虐待を含むストレスに対するレジリエンス促進要素として―2013

    • Author(s)
      青木豊
    • Journal Title

      トラウマテイック・ストレス

      Volume: 11 Pages: 106-108

  • [Journal Article] 愛するということ-愛着2013

    • Author(s)
      青木豊
    • Journal Title

      思春期青年期精神医学

      Volume: 22(2) Pages: 73-80

  • [Presentation] 世代間伝達を断ち、次世代のレジリエンシーを育む ~アタッチメントとトラウマの視点から~2013

    • Author(s)
      青木豊
    • Organizer
      日本トラウマテイック・ストレス学会
    • Place of Presentation
      帝京平成大学
    • Year and Date
      20130511-20130512
    • Invited
  • [Book] 生活の中の養育・支援の実際「乳幼児の生活内でのアタッチメント形成支援.」2013

    • Author(s)
      相澤仁(編集代表) 分担執筆:青木豊
    • Total Pages
      総237ページ(担当:53-60)
    • Publisher
      明石書店

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi