2013 Fiscal Year Research-status Report
子どもの空間認知視覚的特性及び歩行行動挙動要因解析による都市道環境計画手法の研究
Project/Area Number |
24600024
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
梅 林 広島国際大学, 医療経営学部, 准教授 (70352036)
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Keywords | 環境行動 / 歩行特性 / 通学路 / アイトラッキング / 視覚情報 / 都市計画 |
Research Abstract |
当該年度では前年度に引き続き広島市・呉市において協力して頂く市立小学校への研究調査の依頼・調整・実施を行った。具体的にまず、小学生通学路空間注視実態調査及び都市空間認知行動におけるユーザビリティテスト及び心理テスト実験に必要となる情報の収集・編集・実験資料制作に当たっては、広島市立幟町小学校及び呉市立中央小学校・長迫小学校の校区を中心に2013年8月~12月にかけて主要通学路動画撮影及び道空間写真撮影などを行い、対象となる学校毎に20分程度の調査用実験コンテンツを制作し、5年次在校生を各学校10名~20名を対象に実験の実施を試みた。コンテンツの内容は①下校歩行実態を模擬するためのもの(指定通学路自走撮影、定点撮影)、②通学路環境と比較するために当該学校所在地一般街路空間や公共施設・遊楽地での映像(静止・動画)、③自由歩行上予想外危険認知・回避及び自立歩行社会学習などの検証のための特性場面や箇所での映像などであった。協力校との実施日程を調整など実際に2014年3月より出張実験の形で実験設備トビージャパン社アイトラッカーX60を用いて行い、調査は1人ずつしか対応できないので多くの時間が要し、また学期末に当たり調整も難しいことから当該調査は現在予定された目標の5割程度の完了に留まり、残りは現在継続して行っているところである。また、研究資料の収集や実態考察のため大阪・広島・呉市内などへ出向く街路情報の撮影及びさまざまな都市空間・場所などの映像情報撮影を行った。そして研究に関連する情報の収集及び今後の展開のために海外小学校での予備調査も学内研究と並行して行った。現在実験データの分析解析や調査の継続、並びに新しい小学校との実験調査の打診など平成26年度(最終年度)における研究のまとめや学会研究論文の作成などに取り込んでいるところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は受託した学校に大変なご無理をさせながら正規の授業の中小学生に対し直接実験調査による情報収集のため、実験調査資料の準備や実施に時間が必要となり、そのうえ設備の使用や実施できる期間の限界もある。そこで当該年度においては3月の学期末ギリギリとなるスケジュールでの結果となり、年度内予定した調査の半分を終了させることはできなかった。また、実験の対象と内容においても修正や変更も生じたもので、当初の計画の一部を26年に引き継ぐことに改めて実行せざる得なくなった。研究の流れを滞ることなくこれまで計画性の問題点を十分反省し、26年度中の早い段階での挽回を目指して実績を上げられるように精一杯努めて行きたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に向け確実に研究を進めるために、しっかりしたスケジュールのもと所定実験の実施に全力を挙げて行うこと。そこで、5・6月を中心に予定した残りの調査を実施と得られたデータの解析に試み、さらに改善修正や追加調査も念頭に検討をしながら、新しい協力校の開拓と実験の実施を目指していきたいと考えている。そして、年内までに研究論文の仕上げや来年学会における学術発表に向けての準備に取り込んで行きたい。
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