2012 Fiscal Year Research-status Report
小学生の防災・安全マップ作製活動のためのタブレット型端末を活用したシステムの開発
Project/Area Number |
24600026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
吉本 定伸 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00321406)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小学校 / 安全 / 防災 / 防犯 / フィールドワーク |
Research Abstract |
防犯,あるいは防災それぞれの観点における活動は,実際に小学校や自治体等の単位で行われており,小学校の安全教育に重要な活動である.本研究では,小学校におけるフィールドワークを主軸とする防犯・防災活動を,小学校や先生を取り巻く環境に,柔軟に対応可能なタブレット端末を利用した活動支援システムの検討・開発を行う. 平成24年度の研究では,フィールドワークを含む活動において,小学生のタブレット端末の利用に関して,また,防犯・防災両面における活動の有効性を確認する目的から,必要な機能を実装したシステムを試作し,実際に試用を行った. 今回の活動では,協力小学校において従来から実施されている防犯の観点における活動をメインとし,地域の防災に関する情報を事前登録することにより,フィールドワーク中にそれらの情報を確認出来るという形態で行った.アンケート結果などから,小学校児童にもタブレットを利用した活動は有効であり,さらに,防犯・防災両面における活動を行ったところ,防災の観点においても一定の効果があることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
10インチのタブレット型端末を用い,システムの試作・検討を行った.小学校先生と打ち合わせを重ねシステムを検討し,フィールドワークではインタビュー機能として,写真撮影機能,文字入力・キーワード選択・音声録音機能を実装することにし開発を進めた.また,今回の対象学年は4年生であるため,利用漢字やインターフェイス等も配慮した. 10月に実際に小学校でのフィールドワークにおいて試作システムを試用した.タブレットは各班に1台利用するという形態で行った.また,その後発表活動を行い,それらの活動を通じてアンケートを実施した.これらのアンケート結果や先生等のコメントから,システムの有効性や改良点を検証した. 本システムでは,フィールドワークにおける取材データを,例えば後に利用者が必要に応じパソコンなどでデータを使いたいといった状況に対応出来るよう,取材データは班ごとのフォルダにまとめ保存できる構成としており,利用者の状況に応じたデータの2次利用も容易なように配慮した構成とした.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の検証から,特にインターフェイスの改良などの必要性が分かっている.これらを再検討し,修正・改良を行う.まだ実用レベルのシステムではないが,再度小学校で試用してもらい検証を行う.これらの活動におけるアンケート等を通じ完成度を高める. 一方,システムの利用対象学年については,操作面は小学校の低学年でも利用できるインターフェイスとすることは可能であると思われるが,フィールドワークをメインとした活動ということ,また,重量の点などの実際の活動状況を鑑み,現状としては4年生以上の利用を想定したシステムとして開発することとした. また,当初は5インチ程度のタブレットの導入の可能性について検討を予定していたが,現在は7インチタブレット等種類は豊富であり,これらの導入について再検討を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
小型タブレットの導入について検討を行うためのタブレットや関連機器等を購入する.また,現状利用している10インチにおいても,現状に応じて,新機種等のタブレットにおける検証を行う必要が生ずる可能性がある. 今年度も得られた成果については学会等において成果の発表を行う予定である.また,アンケートの実施やとりまとめ,新たなデザイン等の作業を学生の協力を得るなど,円滑な研究の遂行に配慮する予定である.
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