2012 Fiscal Year Research-status Report
カロリー制限が子ども期放射線被ばく誘発肝がんの発生を低減する
Project/Area Number |
24600030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
尚 奕 独立行政法人放射線医学総合研究所, その他部局等, 研究員 (50533189)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カロリー制限 |
Research Abstract |
H24年度は年度計画に従って、以下の実験を行った。 1. B6C3F1マウスを用いた発がん実験:合計240匹マウスの飼育観察、解剖と病理解析を全て終了した。カロリー制限によって肝がんの発生が遅くなることを確認できた。 2. 突然変異検出に用いたB6C3F1gpt+/-マウスの経時的解剖、サンプル採取(各タイムポイント5匹、合計80匹)が既に完了した。 3. B6C3F1gpt+/-マウス肝臓組織からゲノムDNAを抽出し、gpt assay、を行って、変異頻度を算出し、変異の経時的蓄積の変化を調べた。また、変異コロニーを回収し、DNA配列を解読した。引き続きデーター解析を行って、結果をまとめる。 4. B6C3F1gpt+/-マウス肝臓組織からRNAを抽出し、遺伝子発現アレイを用いて、カロリー制限による経時的に発現が変化する遺伝子を調べた。データー解析は進行中であったが、カロリー制限の有無によって、発現量が変動するパスウェイを見つけた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね年度計画に従って、実験を行った。 変異検出実験に関して、当初の予想とおり、カロリー制限によって変異頻度が低いため、また、in vitro packing効率が予想より低いため、予定よりサンプルを追加して、多めに解析した。それによってgpt assayとSpi assay両方を行うに必要な試薬を全量購入できないので、解析効率のいいgpt assayを優先した。さらに、予定していた2つの学会を1つにし、旅費支出を減らした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は変異解析の結果に基づき、変異蓄積に影響を与える、抗酸化経路やDNA修復系、炎症応答に注目し、遺伝子発現のグローバルな変化を解析する。また、発生した肝がんにおけるゲノム(ならびにエピゲノム)や遺伝子発現解析により、カロリー制限で抑制される発がん経路の同定を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)