2014 Fiscal Year Annual Research Report
地域在住の高齢者ボランティアを活用した小1プロブレムへの介入研究
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24600032
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
安永 正史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00531419)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小1プロブレム / 新入生支援 / 地域高齢者 / ボランティア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的は、近年、学校現場において小学校入学当初に見られる不適応状況、いわゆる「小1プロブレム」対策として、地域在住の高齢者を学習支援ボランティアとして活用する上での役割と課題についてプログラムを実施することで明らかにすることである。 最終年度である本年度は、平成26年4月14日より5月9日までの約1月の間に、昨年度と同じ神奈川県川崎市A小学校にて、昨年実施したパイロットプログラムに修正を加えて作成した「新入生支援マニュアル」を使用して、地域在住の高齢者が小学校一年生の学習および生活の支援を行った。実施後に昨年度同様に担任教諭、高齢者ボランティア、コーディネーターの3者にプログラムの有効性と課題を明らかにすることを目的にフォーカスグループインタビューを行った。インタビューは①事前研修、②学習支援上の困難事例、③連絡・連携上の問題点、④活動の意義の4つのテーマについて参加者それぞれが話してもらい、ICレコーダーに記録し、その内容を文字におこした後、テーマごとに要点の整理を行った。 昨年度のインタビューの結果と合わせると、①事前研修に関係する支援上の問題点・課題として、「開始当初の不安、支援の範囲」、②学習支援上の困難事例については、「子どもの安全とボランティアの責任」、「言葉遣い」、「学級担任が(高齢者)対応に慣れていた反面、急な指示もあり、対応に戸惑った」、③連絡・連携上の問題点としては、「学級担任と打ち合わせをする時間の必要性」が挙げられた。④活動の意義としては、「子どもの教育活動に直接参加することの実感」、「これまで見る機会のなかった日常的な教育風景を見ることができた新鮮さ」が挙げられた。本研究の成果物として、「新入生支援マニュアル」を提出する。
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Research Products
(2 results)