2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24601009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
宮地 利明 金沢大学, 保健学系, 教授 (80324086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 光人 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60238920)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 脳・神経 / 脳神経疾患 / 磁気共鳴画像(MRI) / バイオメカニクス / ハイドロダイナミックス |
Research Abstract |
本研究は,磁気共鳴画像(MRI)診断装置を用いて申請者の各種頭蓋内環境解析法を統合させながら新規の解析手法を開発し,頭蓋内環境を総合的に評価するシステムを確立し診断情報として利用することを目的としているが,今年度は,揺動MRIの新規解析法の開発と頭蓋内環境解析法の統合化に関する研究を行った. 最初に,脳組織の水分子の揺動すなわち心周期における見かけの拡散係数変化(ΔADC)を詳細に検証するために,潅流と拡散の水分子揺動への影響を評価する解析法(Δperfusion,ΔdisplacementおよびΔkurtosis解析法)を開発した.また,これら解析法を統合化してΔADC,Δperfusion,ΔdisplacementおよびΔkurtosisをΔperfusionによって正規化した解析法を開発するとともに,水分子拡散自体に依存しない解析法(normalized-ΔADC解析法)を開発した.さらに,上記開発手法の検証と脳の血流や物性との関係を調べるために,脳血流による圧力および容積変化とそれに伴う水分子の揺動を再現した独自のファントムを開発した. その結果,上記開発手法を統合することによって血流動態に依存しない水分子の揺動評価が可能になった.また,normalized-ΔADC解析によって脳のすべての領域における水分子の揺動評価が可能になった.脳の水分子の揺動量は年齢とともに増加した.また開発したファントムは頭蓋内環境を忠実に再現できていた. 以上のように,揺動MRIの新規手法を複数開発・統合し,独自のファントムによってこれら手法を含めた各種頭蓋内環境解析法を検証し比較できるようになったことは,本研究課題を推進する上で意義深いものである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究助成申請時の平成24年度研究計画である1)揺動MRIの新規解析法の開発と2)ファントム開発を含めた頭蓋内環境解析法の統合化と評価をおおむね達成できているため.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に開発した手法の有効性を検証し,他の頭蓋内環境評価法を含めて比較しながら統合解析を試みる.またこれら手法の正常圧水頭症を中心とした臨床検討を行う.同時に開発したファントムを使用して各パルスシーケンスをbrush upするとともに,撮像パラメータの最適化を図る.ボランティアデータと臨床例についてはそれぞれまとまりしだい学会発表し論文投稿を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費:本研究で取り扱う膨大な画像データと解析データを確実に保存・整理する必要があるため,蓄積したデータが大量になる次年度に100千円を計上した. 旅費(研究打ち合わせ,資料収集,成果発表):研究打ち合わせと資料収集に関しては,国内旅費は申請者と分担者が研究実施施設において本研究の根幹となる画像データの収集と解析結果の討議を行うために,外国旅費は申請者が共同研究先との情報交換・資料収集を行って本研究の進展を加速させるためである.また成果発表に関しては,研究を円滑に進めるために学術集会で本研究に関する最新の学術情報を収集するとともに,学術集会での発表を通して研究成果をいち早く世界に発信するためであり,研究打ち合わせ,資料収集と成果発表を合わせて950千円を計上した. 人件費・謝金:研究を効果的に進展させるために専門的知識の提供の経費と,研究成果を英語論文として報告するために外国語論文の校閲経費と研究成果投稿料を,50千円計上した.
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