2012 Fiscal Year Research-status Report
ポリマーゲル線量計評価のための光断層装置およびシステムの開発
Project/Area Number |
24601012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
川村 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (80424050)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ポリマーゲル線量計 / 光断層装置 |
Research Abstract |
ポリマーゲル線量計(ゲル線量計)は3次元線量計可能な化学線量計である。80%以上が水で構成されていることから人体組織透過型線量計として、放射線治療での立体的な線量分布測定への臨床応用が期待されている。ゲル線量計は放射線照射に応じた重合反応を起こすことが知られている。またその重合反応は可視化可能である。しかしながら線量計として利用するためには定量的評価が必要であり、現在までにMRIを用いたR2測定やR1測定、X線CTを用いたCT値測定、超音波を用いた測定法など開発されている。臨床応用の実現のためには、より測定精度が高い線量評価法の開発が必要であることから、本研究の目的はゲル線量計評価ツールとして、可視光領域の波長を光源とした光断層装置およびそのシステムをし、そのシステムにより精度良い線量評価を行うことである。 今年度は光断層装置およびそのシステム開発のために必要な実験器材に関する調査を行った。また、基礎的検討として分光光度計を使用したゲル線量計の放射線応答特性について検討した。 実験器材に関しては装置を構築するための光源およびCCDカメラについて調査を行い、今後の選定・購入・構築に関する検討をした。分光光度計を用いた測定に関しては、線量を段階的に変化させて照射したゲル線量計に対して吸光度と線量との応答性を確認した。結果は線形性が得られた。 年度計画では機材の購入までを当該年度実施予定としていたが、達成できなかったため、次年度に繰り越しての実施を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度における本研究課題に対する研究の割合が少なくなったことが考えられる(申請時に設定したエフォート30%よりも実際より小さい結果となった)。理由としては、本研究課題以外の日常業務や本研究課題の研究、地域貢献を含めた社会事業などの業務が予想していた量を超えたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後研究を推進するために、日常業務の効率化を図ることで次年度以降の研究を進めていく予定である。さらには連携研究者や研究協力者とさらに密に連絡を取りながら研究推進を図りたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度で購入できなかった光断層装置を構築するための光源およびCCDカメラおよび支持装置などについて購入を行う。また、消耗する物品としてポリマーゲル線量計作製に関連する試薬やキットなどを購入予定である。さらにポリマーゲル線量計や放射線量測定に関する国内外の学会、研究会、勉強会に出張予定であり、そのための旅費や学会参加費としての費用などを予定している。
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