2014 Fiscal Year Annual Research Report
新しいトレーサブルな点状線源によるPET定量性評価・校正とQA・QC基盤整備
Project/Area Number |
24601014
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
長谷川 智之 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (10276181)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医学物理学 / 放射線科学 / 放射線技術学 / 品質管理 / 定量性 / PET / 点状線源 |
Outline of Annual Research Achievements |
陽電子放出断層撮像法(PET)は画像診断や分子イメージング研究に活用されているが、その有用性は装置物理特性の品質管理(QA・QC)に支えられ、なかでも重要なのが定量性に関わる評価・校正である。しかし、ファントムやドーズキャリブレータ等を用いる従来法では信頼性・利便性に限界があった。本研究の目的は、新しいトレーサブル点状線源を用いる手法を開発し、定量性評価・校正の利便性・信頼性を格段に向上させることである。 (1)トレーサブル点状線源の開発については、Monte Carloシミュレーション法による物理特性評価およびマイクロフォーカスX線イメージング技術による内部構造評価等に基づき改良を進めた。アクリル吸収体タイプのトレーサブルGe-68/Ga-68点状線源については製造技術の問題が克服され試作品を製造するに至った。組み合わせて使用する専用ファントムも試作しており、今後の活用を予定している。また、標準線源化や認証機器化についても検討を進めておりこれも今後の課題である。さらに、発展的研究として上記研究成果の一部を治療用密封小線源の内部構造評価に適用し貴重な成果を得た。(2)定量性評価・校正プロトコルの開発については、トレーサブル点状線源を用いて校正定数を決定する手法を複数施設多機種PET装置へ適用し有効性を確認した成果を発表した。さらに、様々な基本的物理特性の評価も可能なことを確認した。また、校正定数決定手法を長期間にわたり定期的に臨床用PET/CT装置へ適用し、提案手法の有用性を確認し新たな知見を得た。今後、装置校正法、定量性評価法、基本的物理特性評価法に分類しつつさらに開発を継続する予定である。(3)連携拡大については、研究成果報告書に記載の発表論文等の共著者に示されているとおり、トレーサブル点状線源を用いるPET装置定量性評価・校正に関わる研究について着実に連携を拡大することができた。今後もさらなる連携拡大を目指している。
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Research Products
(7 results)