2013 Fiscal Year Research-status Report
IVR用リアルタイム被曝線量位置分布計測システムの開発
Project/Area Number |
24601020
|
Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
錦戸 文彦 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (60367117)
|
Keywords | IVR / 皮膚線量計 |
Research Abstract |
昨年までシングルチャネルの検出器を用いてIVRのリアルタイム位置分布測定用の検出器の原理実証を行ってきた。本年度は多チャンネルのシステムの開発を主に行ってた。 はじめに昨年度使用していた検出器の最適化を行った。昨年度使用していた検出器は読出しの一部に波長変換ファイバを使用しており、量産の際には手間がかかるため、波長変換ファイバを使用せずに直接光ファイバでシンチレーション光を引き出せる様に検出器の構造を変更した。プラスチックシンチレータはBC400を用いて、サイズは10.0 mm x 10.0 mm x 1.0 mmの物を使用した。光ファイバ(Eska GH4001, Mitsubishi Rayon Co., Ltd.)は1mm径、1.5mの物を使用し、最終的にフォトダイオード(S1337-66BQ, Hamamatsu Photonics K. K.)でシンチレーション光の測定を行う。動物用CT装置を用いてフォトダイオードからの出力を計測した結果、少なくとも1秒間隔でのリアルタイムの測定に成功した。また、実際のIVRの術中は暗室で行われるわけではなく、十分な遮光が必要となる。遮光のための物質はX線装置に映る可能性があるが、こちらも頭部ファントム上に検出器を取り付け、X線透視画像を取得し評価を行った結果、十分な透明性が得られることが示された。 多チャンネル収集システムの試作として8chの読出しシステムの作成を行った。フォトダイオードはI-Vアンプで(C9051, Hamamatsu Photonics K. K.)増幅した後、多チャンネル収集モジュール(NI USB-6351, National Instruments)で収集を行った。実際のX線撮像装置内で収集を行った結果、X線の測定をリアルタイムに行うことに成功した。また、ガラス線量計との比較を行った結果、誤差はみられるものの分布の傾向は得られていることが分った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的である多チャンネルのでのリアルタイムの線量測定に成功した。また、線量の大まかなな分布はガラス線量計を用いたものと傾向は一致するという結果が得られたことから、本年度の目的は、ほぼ達成したといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
多チャンネルの測定システムはほぼ完成しており、実際のヒト用のX線撮像装置を用いて評価を行っていく。特に線量値への変換の手法の構築と定量製の評価を進めていく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画の変更による。 検出器の改良や修理費、筑波大病院における実験のための実験装置の郵送や旅費。また、学会発表の旅費等にしようする。
|