2014 Fiscal Year Annual Research Report
IVR用リアルタイム被曝線量位置分布計測システムの開発
Project/Area Number |
24601020
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
錦戸 文彦 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (60367117)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | IVR / 線量計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではIVRにおける、患者の被ばく低減を目的とした、リアルタイム被ばく線量分布測定システムの開発を行った。 X線検出器については2種類の試作を行った。初めに4.5mm×10mm×1mmのプラスチックシンチレータ(BC400)2枚で1mm角の波長変換ファイバ(Y-11, Kuraray)を挟んだもの、次に10mm×10mm×1mmのプラスチックシンチレータ(BC400)の角に光ファイバ読み出しのために1mmの切れ込みを入れたものの試作を行った。光ファイバはEska GH4001(三菱レイヨン)、フォトダイオードはS1337-66BQ(浜松ホトニクス)を用いた。フォトダイオードからの信号は16chDAQシステム (NI USB-6351, NI)を用いて記録を行った。PC上ではlabViewを用いて作成されたソフトウェアを用いてDAQシステムの制御と測定値を1秒ごとにリアルタイム表示を行った。 実験では、基礎実験として小動物用のCT装置(R_mCT2, RIGAKU)を用い、管電流との相関関係、方向依存性などを調べた。結果として管電流の値に対して直線の相関が得られた。最終的には実際の治療に用いられている撮像装置(Philips Allura Xper FD20/20)と頭部用ファントムに対して8chの検出器を用いて撮像実験を行った。その結果、透視画像上で検出器を黙視することはできず、十分な透明性を得られた。また、1秒ごとのデータ収集も問題無くできており十分なリアルタイム性が得られ、8か所での位置分布を得ることが可能であった。また、単色エネルギーのX線の照射が可能な放射光施設KEK-PFをもちいて、それぞれの検出器の基礎特性の測定も行った。 これらの結果からIVRでのリアルタイム被ばく線量分布の測定の実現性を示すことに成功したといえる。本検出器は単純に数を増やすことが可能なため、さらに詳細な位置分布を得ることが可能になると考えられる。
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