2014 Fiscal Year Annual Research Report
酸化LDL及びその受容体LOX-1の全身動態の非侵襲分子イメージング
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24601021
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中野 厚史 独立行政法人国立循環器病研究センター, 研究所, 研究員 (90217787)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小動物イメージング / 酸化LDL / 動脈硬化 / 画像解析 / 褐色脂肪組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化LDLが動脈硬化をはじめとする循環器疾患の根源であり、どの様に体内で生成されるのか?どの様にしてできなくするかの研究が中心に行われてきた。しかし、抗酸化剤投与に代表されるこうした取り組みは決して上手くいっていない。酸化LDLの血中からのクリアランスが非常に速いことからも判るように、正常な生体では、異物除去能力が高度に備わっている。このような除去能力にもかかわらず、循環器病疾患患者において血中変性LDL濃度上昇することが、恒常性破綻を示していると考えられる。 H24年度に、Chloramine-T法を応用し [123I]oxLDLの高比放射能の標識法の確立を行った。H25-26年度には、その[123I]oxLDL用いて、マウスへの投与実験を行い、ダイナミックプラナー像の画像解析の結果、ワイルドタイプマウスの尾静脈投与後約120秒で肝臓に集積し、血中には殆ど残らないこと、また腎臓には殆ど集積しないことが確認された。大動脈Enfaceサンプルを用いた酸化LDLの血管への集積の評価では、血管内皮細胞への集積や、ApoE KO マウスの動脈硬化巣への集積が観察されたが、それ以上に、高い集積が血管外領域にあることが判った。また高解像度SPECTを用いた全身分布の評価でも、マウスの肩甲骨周辺の褐色脂肪組織等への集積が認められた。血管外への集積も褐色脂肪組織であった。肝臓以外の褐色脂肪をはじめとする諸臓器が酸化LDLの除去に対して大きな役割を有しており恒常性の維持に役割を果たしていることが容易に想定された。 現在、これら臓器での取り込みに関わる分子の同定を行っており、それをイメージングで明らかにしていく予定である。さらに、今後これら臓器機能の活性化と動脈硬化抑制機能の関連を引き続き研究を行っていく予定である。
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[Journal Article] Oxidized LDL (oxLDL) activates the angiotensin II type 1 receptor by binding to the lectin-like oxLDL receptor.2015
Author(s)
Yamamoto K, Kakino A, Takeshita H, Hayashi N, Li L, Nakano A, Hanasaki-Yamamoto H, Fujita Y, Imaizumi Y, Toyama-Yokoyama S, Nakama C, Kawai T, Takeda M, Hongyo K, Oguro R, Maekawa Y, Itoh N, Takami Y, Onishi M, Takeya Y, Sugimoto K, Kamide K, Nakagami H, Ohishi M, Kurtz TW, Sawamura T and Rakugi H.
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Journal Title
The FASEB Journal
Volume: Apr 15
Pages: Epub
DOI
Peer Reviewed
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