2012 Fiscal Year Research-status Report
要素集積における都市の地区イメージデザイン手法に関する研究
Project/Area Number |
24603005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
福井 恒明 法政大学, デザイン工学部, 教授 (40323513)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | かいわい / 地区イメージ / 密度分布 / 施設配置計画 / グレイン / 景観まちづくり |
Research Abstract |
1.現地回遊実験手法の改善検討 現地回遊実験について, これまで適用していた手法では被験者が注目している要素についての情報が取れなかったことから,被験者にめがね型カメラを着用させる方法を試行し,そのデータ化の方法について検討した.これまでGPS受信機とICレコーダによる実験を行っており,被験者の注目要素は発話内容でしか把握できなかったのに対し,発話に至らないが何かに注目している状況をデータとして取得することができ,イメージ形成過程に関する情報量が増え,分析・考察の信頼性を増すことが考えられる. 2.現地データの収集・整理 (1)要素分布に関する調査:一定のイメージを持つ地区の具体例として「骨董・アンティーク街」を取り上げ,京橋・青山・目白・西荻窪の各地区を対象に地区イメージ構成要素(骨董品店・アンティークショップ・リサイクルショップ等)の抽出ならびに分布の現地調査を行い,分析のための基礎データとして整理した.これらの要素分布情報をGISデータとして展開するための準備を行った. (2)パブリックイメージの把握手法検討:また,調査対象とした地区の持つパブリックイメージやその形成プロセスを考察するために,ガイドブック・専門誌・インターネット等のメディアに掲載されている情報や,地元自治体や観光協会等が発信している情報を収集し,当該地区に対するパブリックイメージをどのようにして表現するかについて検討を加えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が2012年4月に所属機関を異動したため,研究環境の構築に時間が掛かり実質的な研究開始が遅れた.また,申請書に記載したように,実験実施やデータ分析について旧所属機関の大学院生(修士課程)を指導しながら実施する予定であったが,現所属において2012年度は大学院生の在籍が無く,研究経験のない学部生と共に実施しなければならなかったため,当初予定よりも研究の進捗が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に実施予定としていた下記2点を今年度重点的に行うことで,研究進捗の回復を図る. 1.イメージ形成に寄与する構成要素の調査および分布データ作成 イメージを形成するのに寄与していると考えられる「イメージ形成要素」を抽出する.その際,現地自由回遊実験を実施し,来街者がどのような要素に着目しているかをインタビュー,アンケート等で確認し,妥当なイメージ形成要素を抽出できるよう留意する.その上でイメージ形成要素の属性を定義して配置を調査しGISデータとして整理する. 2.イメージ形成要素の分布データ解析 イメージ形成要素の分布について,上記の現地自由回遊実験で得た訪問者のイメージ評価のデータを用いながら定性的定量的に分析する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に研究対象地の調査のための旅費と,現地自由回遊実験の際の被験者謝金,これらのデータ整理のために必要なソフトウェアならびに作業謝金,関連する消耗品購入のために使用する計画である.
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