2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24603011
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 真宏 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (10379159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 晶 慶応大学, 経営管理研究科, 准教授 (80376574)
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Keywords | 仕掛学 / デザイン |
Research Abstract |
平成25年度は仕掛学についての議論を行う場として国内研究会、国外研究会にオーガナイズ/参加した。また、仕掛けデザインプロセスの研究を進めるために、仕掛けを作成するワークショップへの参加/オーガナイズに取り組んだ。以下にそれらの取り組みについて簡単に述べる。 2014年6月4日に人工知能学会全国大会において「仕掛学」セッションをオーガナイズし、9件の発表が集まった。2014年7月15日~19日にカリフォルニア大学バークレー校 (UCB) において開催された「EXPRESSIVE MOVEMENT IN ARCHITECTURE AND DESIGN」ワークショップに参加し、ダンシングパペットの仕掛けを作成した。2014年12月6日にTAAI2013の「Influencing Human Behavior」に参加し、上記ワークショップの内容について発表した。2014年2月16日に第1回仕掛け作成ワークショップをコミュニティスペース「くるるいしばし」(大阪府池田市)にて行った。このときの内容については2014年5月13日に開催される人工知能学会全国大会「仕掛学」セッションにおいて発表予定である。2014年3月19日にグランフロント大阪ナレッジキャピタルにおいて第2回仕掛け作成ワークショップを開催した。ここでは企業の方々に参加いただいた。このときの内容についても発表予定である。2014年3月29日に第1回仕掛学研究会を開催した。この会議は10名の招待した研究者のみで非公開に行い、仕掛学のあり方、今後の活動方針、マイルストーン等についてざっくばらんな議論を行った。 また、AI & Society誌 (Springer) においてShikakeology特集号のゲストエディタとして、仕掛学に関する論文の募集を行った。現在は査読が完了し、採録論文の最終原稿を待っている状態である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、最終年度に仕掛け作成ワークショップを開催する予定であったが、平成24年4月から25年9月までスタンフォード大学 PBL Lab (Civil and Environmental Engineering) および designX (Mechanical Engineering) に客員研究員として滞在して在外研究に取り組んだ結果、当初の想定より進捗があったので、予定を前倒しにした。 具体的には、平成25年12月末までに仕掛けの事例の収集、および仕掛けのメカニズムの体系化についての知見が得られ、仕掛学に関する学会セッションのオーガナイズや発表を国内外において実施した(国内2回、海外2回)。また、英文ジャーナル論文誌Shikakeology特集のゲストエディタを務めた(継続中)。また、仕掛学についての一般向けの講演も2013年11月25日BMB第26回勉強会(オフ会)「仕掛学・気づきのデザイン」、2014年3月10日大阪大学21世紀懐徳堂i-spot講座「人の興味をひく仕掛け」の2度開催し、研究成果のアウトリーチ活動を行った。 これらの達成状況から、当初予定していた目標は達成できたと判断し、平成26年1月~3月は平成26年度の予定を前倒しで行うべく計画を立てた。具体的には、2014年2月16日に第1回仕掛け作成ワークショップ、2014年3月19日に第2回仕掛け作成ワークショップを行い、仕掛けのデザインプロセスに関する知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も引き続き研究成果の対外発表および仕掛け作成ワークショップに取り組み、仕掛けメカニズムの改良、および仕掛けのデザインプロセスの確立に取り組む。 現在のところ、2014年5月12日に第2回仕掛学研究会、2014年5月13日に人工知能学会全国大会において「仕掛学」のオーガナイズドセッション、2014年8月2日に仕掛け作成ワークショップを開催することが決まっており、それに向けての準備を進めているところである。 また、それと並行して、大学での講義(基礎セミナー)の一環として67人が4ヶ月間取り組む大規模な仕掛けのフィールド実験を計画している。今まで行ってきた仕掛け作成ワークショップは2時間という制約があったので仕掛けのアイデアスケッチの段階で終わっていたことが反省点であったが、基礎セミナーでは実際に仕掛けを制作し、実際の現場(某大型商業施設内のスペースおよび店舗を想定している)に設置して実験を行い、結果を検証するところまで行いたいと考えている。 また、この実証実験を通して、仕掛けを社会実装するときに必要なプロセスをひと通り経験することも重要な目的の一つであり、関係各社との交渉、問題となるべきポイント、クリアすべき課題、予算規模、実験を行うときの課題などを明らかにすることを目指している。これらの知見は本研究課題で得られた知見を社会へアウトリーチするときに必要不可欠な知見であり、学術的知見のみならず、社会実装を実現する上での課題の発見およびその克服に取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会参加費、旅費、購入物品の値段が予定していた金額より少なかったため。 最終年度であり、成果報告のための学会参加旅費、参加費、出版費、アウトリーチ活動費として使用する予定である。
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