2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24603014
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
能野 謙介 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 准教授 (90106774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹之内 和樹 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 准教授 (90207001)
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Keywords | sensibility of skin / wood / vibration / roughness / coefficient of friction / FFT |
Research Abstract |
試験体として「杉」、「松」など28種類の木材(針葉樹および広葉樹)に対して、指を木材の表面を移動したときの木材および指に伝わる振動をコンクリートマイクで記録した。また、指で触ったときの主観的な感覚も同時に記録した。測定したデータにFFTをかけて、周波数特性を求め、主観的な感覚と比較した。主観的感覚では明らかに木材間で違いが有ることが分かる。これに比較して、FFTした周波数特性の木材間の差はあるが、明確な差は数kHz以上の成分で明確で、指の感覚特性は数Hzから数百Hzの振動を感覚できると言われているが周波数帯では、微妙な差はあるが、木材間の明確な差はあまりない。しかし、記録した音を周波数特性が良好なヘットホンで聞くと明らかに音が違うことが、ほぼ、複数の人に聞いてもらったが、誰が聞いても異なることがわかり、音として差があることは明確である。また、音として差がある部分が周波数を低い音の部分か高い音の部分か質問したところ、低い部分が異なる答えた人が多く、FFTの差が大きい高周波成分ではなく、微妙な差しかない低い周波数成分が音的にも違いがあると判断しているようである。人の指が感覚できる数Hzから数百Hzの振動の差を明確に出来るようにFFTの方法を改良する必要が有る。木材表面の摩擦係数についても測定を行い、主観的感覚の「滑らかさ」と相関関係があることが平成24年度研究で分かった。本年度は試験体表面の「粗さ」、「うねり」と主観申告との相関関係について研究を行い、主観的感覚の「滑らかさ」は表面の「粗さ」、「うねり」の影響だけではなく、木材の種類および年輪方向の影響を受けることが分かった。また、FFTの結果は木材の年輪等による異方性の影響および測定面以外の面からの反射波の影響を受けることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
指で木材の表面を移動したとき、主観申告で違いがある場合は木材側および指側で記録した音も違うように聞こえることが分かった。違いは低い周波数成分にあるとの申告が多かった。この結果は、指の振動に対する感度の周波数特性と一致する。 計測した音のFFTした周波数特性の木材間の結果は指の振動に対する感度の数端数特性と異なり高い周波数で差が明瞭であり、低い周波数では差が微妙で、FFTの方法等改良の必要が有る。 計測した音には指と材料表面で生じた振動以外に、材料中を伝播して材料表面および弾性率が異なる年輪の境界からの反射波を含む。年輪の境界からの反射波の影響について、等方性の材料(金属、プラスチック等)等との比較が必要であることが分かった。他の表面からの反射波の影響については材料の厚さを変えた実験により明確化できると思われる。 主観申告の「滑らかさ」と木材表面の摩擦係数との間には相関関係があることが分か表面の「粗さ」と摩擦係数の関係および「滑らかさ」の主観評価の関係を求めることができたが、「滑らかさ」に対して「粗さ」と摩擦係数のみでは十分説明がつかない部分もあり、木材の種類に依存する摩擦係数以外のパラメータを検討する必要がある。 以上のことより、達成度は全体の60%程度であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
試験体表面の「粗さ」、「うねり」と主観申告との相関関係について調査し、異方性の影響を調べるために等方性の材料(金属、プラスチック等)で「粗さ」、「うねり」と主観申告との相関関係の関係を調査する。 等方性の材料(金属、プラスチック等)の「粗さ」と「うねり」を変えた場合のコンクリ-トマイクで取った音の周波数特性を調べ、主観申告との相関関係調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本務多忙で学会発表等を行う時間的余裕が無かった。 木材の種類、「粗さ」および「うねり」を変えた試験体の作成 物品費 641,000円 調査および研究結果を国内および海外で発表するための旅費 旅費 800,000円 被験者等の謝金等 その他 300,000円
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