2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨細胞ネットワークを介したメカニカルストレス応答遺伝子の探索
Project/Area Number |
24604002
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森石 武史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (20380983)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00252677)
宮崎 敏博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10174161)
福田 理香 活水女子大学, 健康生活学部, 教授 (30312838)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 骨細胞ネットワーク / メカニカルストレス / 骨形成 / 骨芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請では、骨細胞ネットワークが破綻するBcl-2 tgマウス(PLoS One. 2011; 6(11):e27487. , PLoS One. 2012; 7(6):e40143)を用い、骨細胞において荷重に応答して発現が変動し、骨芽細胞のRankl発現を上昇させる因子の検索を行ってきた。概要は以下の通りである。
まず、4ヶ月齢・雄・野生型マウスとBcl-2 tgマウスをそれぞれ『対象群』と『尾部懸垂群』に分け、3日間の尾部懸垂を行った。実験終了後、歯間ブラシを用い後肢長管骨から内骨膜骨芽細胞分画と骨細胞分画を分離した。それぞれの分画からRNAを抽出し、マイクロアレイで『非荷重時に野生型マウスの後肢長管骨で発現誘導され、骨細胞ネットワークの破綻したBcl-2 tgマウスの後肢長管骨では発現誘導されない遺伝子』を探索し、候補遺伝子を10数遺伝子に絞り込んだ。次に、4ヶ月齢・雄・野生型マウスおよびBcl-2 tgマウスとそれぞれ『対象群』と『トレッド・ミル群』に分け運動負荷実験を行った。実験終了後、μCTを用い大腿骨遠心部二次海綿骨を解析すると、野生型マウスで有意に骨量が増加し、Bcl-2 tgマウスでは骨量の増加が認められなかった。長管骨の骨芽細胞分画よりRNAを取り候補遺伝子の発現を検討した。 尾部懸垂実験および運動負荷実験で得られた骨細胞分画・骨芽細胞分画を用いて、候補遺伝子の発現を検討したが、はっきりと荷重に応答していると思われる候補遺伝子は見つからなかった。その大きな原因として、マイクロアレイによる候補遺伝子の探索で内骨膜骨芽細胞分画を用いたことが考えられる。Bcl-2 tgマウスを用いた長管骨骨幹の解析において、皮質骨の骨形成は外骨膜骨芽細胞が担っていることが示されており、今後、外骨膜骨芽細胞を回収する方法を検討する予定である。
|
Research Products
(1 results)