2014 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域における遺伝学的検査・生殖医療に関わる意識の調査研究
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24610002
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
沼部 博直 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (00237801)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医療倫理 / 遺伝医療 / 生命倫理 / 東アジア / 国際情報交換 / 台湾 / モンゴル / ネパール |
Outline of Annual Research Achievements |
東アジア地域における先天性疾患ならびに遺伝子疾患の遺伝学的診断や生殖医療が,どのような意思決定により行われているかを調査することを目的として東アジア地域の現地医療施設を訪問してインタビュー調査を行ったほか,現地の大学に相当する医療教育機関の学生に対する生命倫理ならびに遺伝医療に関するアンケート調査研究を行った. 当初の予定では,東アジア地域として,中国,台湾,韓国,モンゴル,ブータンの5カ国を想定していたが,国際情勢の影響も考慮して,今回は台湾,モンゴル,ネパール,ブータンの4カ国を訪問し,実地調査ならびに研究を行っている.なお,ブータンに関しては,まだ十分な医育機関が設立されていないことや,遺伝医療の普及が十分でないことなどから,生命倫理に関するインタビュー調査のみ施行し,アンケート調査や遺伝医療に関するインタビュー調査は行っていない. 台湾,モンゴル,ネパールのうち,台湾は遺伝医療が急速に普及しており,新生児スクリーニング検査や,各種の遺伝子検査が盛んに行われている.こうした中で医育機関の学生の生命倫理に関する意識も高い.アンケート調査は2015年2月以降に実施されており,一部は継続実施中であり,結果の集計ならびに分析を2015年夏までに実施する予定である. モンゴルならびにネパールにおいては,遺伝医療は普及しはじめたばかりであり,まだ国外での遺伝子診断に依存している状況であるが,医育機関の学生の保因者診断,発症前診断,出生前診断,着床前診断を含む遺伝子診断技術に関する関心は高いことが判明した.調査結果の概要に関しては,アメリカ人類遺伝学会等で発表を行っているほか,台湾での調査終了後には台湾,モンゴル,ネパールに日本も含めた調査結果を論文発表する予定である.
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Research Products
(1 results)