2014 Fiscal Year Annual Research Report
現場ニーズに即した実効性のある「臨床倫理サポート」体制の確立
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24610005
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
板井 孝一郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (70347053)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 臨床倫理コンサルテーション / 臨床倫理コンサルタント / 臨床倫理サポート / 臨床倫理部 / 臨床倫理委員会 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、倫理コンサルテーションに関し先進国である米国の現状調査を行った。まず倫理コンサルテーションの中心的役割を担う「臨床倫理コンサルタント(以下、CECと略記)」の資格認証(quality attestation)をめぐっては米国内においても賛否両論あり、遅々として進んでいなかったことを確認した。しかしながら、「十数年もの長きに亘って生命倫理専門家集団の中でも、CEC業務における社会的責任をめぐってはコンセンサスを形成することができず」、その結果「CECは患者をリスクに晒している」とさえ指摘する調査報告が相次いだことを受けて、ASBHは2009年、臨床倫理コンサルタントの資格認定プロジェクトに関する国レベルのワーキンググループ(National Working Group for the Clinical Ethics Credentialing Project)を立ち上げ、その成果のひとつとして2013年10月、作業部会の中心メンバーであるE.Kodisch, J.Finsらによって「臨床倫理コンサルタントの資格認証:ASBHによる2段階モデル(Quality Attestation for Clinical Ethics Consultants)」と題する論文がTHE HASTING CENTER REPORTに公表された。「2段階による資格認証プロセス(a two-step quality attestation process)」において「第1段階」では、申請者が関わってきた倫理コンサルテーションの実践的経験を中心とした詳細な「ポートフォリオ」の提出が義務付けられており、それを受けて「第2段階」では「口頭試問」となっている。我が国においてもこれらのモデルをもとに、早急に日本型の資格認証システムを構築することが重要であり、次の研究課題が明確となった。
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Research Products
(8 results)