2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本の国境地域における観光振興の課題と対策に関する研究
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24611021
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
加藤 英一 東海大学, 観光学部, 教授 (80580448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金城 盛彦 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (30317763)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国境観光 / 対馬 / 日韓関係 / 国家イメージ / 住民意識調査 / 沖縄 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の日本の国境地域における観光振興の研究に関しては次の調査研究を行った。 (1)対馬に関して、前年度から対馬市役所の協力の下準備してきた平成26年6月に、「対馬市民の韓国及び韓国人旅行者に対する意識調査」を実施し(サンプル数1000名、回答数312名 回収率31.2%)、その集計結果を分析した。その結果対馬市民の86.2%は韓国に対して良くない印象を持っていることが明らかになった。また韓国人観光客にはこれ以上来てほしくないという割合が78.4%であった。そして国境の島の対馬の観光振興のあり方に関しては、①対馬に首都圏などから日本人観光客にもっと来てもらいたい、そのためには政府からの補助も含めた施策を検討してほしい(66.8%)、②地域活性化のためには、観光振興もさることながら、公共事業等も含め、政府による国境の島の活性化方策を検討してほしい(63.1%)が主な要望である。国境の島の対馬の韓国人観光客受け入れに関する一般住民意識調査は初めてのものであったが、非常に厳しい認識であることが判明し、国境観光振興における多くの課題が明らかになった。 (2)沖縄における外国人観光客受入体制と、沖縄県民の中国人、台湾人、米国人に関する意識について、各種資料に基づき研究分担者である琉球大学金城盛彦教授と意見交換を行うとともに、現地視察と関係者からのヒヤリングを行った。 (3)韓国の国境観光である板門店ツアーに参加し、安全保障と絡んだ国境観光の実情を視察し、併せて、駐韓国日本大使館及び日本政府観光局ソウル事務所と意見交換を行った。 以上の平成26年度研究と、24年度、25年度の研究成果を総合して纏め、「日本の国境地域における観光振興の課題と対策に関する研究―日本のイメージの考察と対馬市民の意識調査を中心として―」として研究報告書を完成させた。
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Research Products
(1 results)