2013 Fiscal Year Research-status Report
震災復興期における都市農村交流を活用した産業とコミュニティの再生に関する計画論
Project/Area Number |
24611023
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
清野 隆 立教大学, 観光学部, 助教 (70598200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 知子 長崎国際大学, 人間社会学部, 講師 (30552690)
佐野 浩祥 金沢星稜大学, 経済学部, 講師 (50449310)
山田 耕生 帝京大学, 経済学部, 講師 (70350296)
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Keywords | 都市農村交流 / 被災地支援 / 東日本大震災 |
Research Abstract |
本研究は、震災により被災した農山漁村において、震災後の都市住民による被災地支援が復旧・復興後の都市農村交流に発展する可能性を検討することを目的として、旧山古志村(2004年10月23日に発生した中越大震災により被災した新潟県長岡市内の山村集落)、小渕浜(2011年3月11日に発生した東日本大震災により被災した宮城県石巻市内の漁村集落)、南三陸町(東日本大震災により被災した宮城県内の漁村集落)を対象地に選定し、被災地支援と都市農村交流の実態を明らかにし、両者の連続性を検証する研究である。 2013年度は、旧山古志村と石巻市・小渕浜にて、被災地支援や都市農村交流を実施している主体にヒアリング調査を実施した(旧山古志村で計4回、石巻市・小渕浜にて計5回)。その結果、少数事例ではあるが、具体的な都市農村交流の実態を明らかにすることができた。具体的には、旧山古志村では、震災後に生まれた交流が棚田オーナー(農作業体験)制への発展、年中行事への都市住民の継続的な参加がみられた。また、石巻市・小渕浜では、都市住民の不定期な訪問と漁業作業体験への参加や漁師との定常的な交流がみられた。両者の特徴をまとめると、都市住民側の積極的な提案や企画により、様々な都市農村交流が発生していることが明らかになり、都市住民側の被災地支援と都市農村交流の理論を把握できた。以上は2012年度の成果を踏まえて、2013年度に実施した詳細な調査により明らかになった研究成果である。今後は、農村(被災地)側の被災地支援と都市農村交流への意識を明らかにし、都市住民側の理論と比較・対照することが課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2012年度に引き続き、2013年度もほぼ計画通りの調査を遂行することができ、研究は順調に進んでいると考えている。しかし、2013年度は調査実施を重視したため、学会での研究発表など、研究成果の公開が控え目だった感は否めない。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度は本研究の最終年度にあたる。したがって、過去2年度で不足する調査を実施すると同時に、これまでの調査結果をまとめる作業を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度は調査実施回数が減少したため、旅費の使用額が当初予定より小さかったことが原因である。 最終年度には、研究分担者との中期間の合同調査を計画している。これまでの年度と同様に、調査を実施する際の旅費が大半を占める。
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Research Products
(2 results)