2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24611025
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Research Institution | Shizuoka Eiwa Gakuin University |
Principal Investigator |
野瀬 元子 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 准教授 (60611845)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高齢者 / 観光 / ユーザビリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は,先進的な観光地のユーザビリティ向上事例の収集,高齢者を含めた来訪者特性を考慮した観光マーケティング活動の実態把握のため,その枠組みとなる国際機関が進めるアクセシブル・ツーリズムの動向をはじめに文献調査により概観後,ヨーロッパでの先進事例の収集を目的として,ユニバーサルデザインが社会に浸透しているスウェーデン,観光収入が米国に次いで第2位の観光立国であるスペインを対象として,ヨーロッパのアクセシブル・ツーリズムの現地調査を行った.スペイン・マドリッド市では政治主導により,旅行環境の利便性向上を観光都市間の競争で優位に立つための必須要素として取り組まれていた.これより,観光事業に関わる官民,障害者団体による強力な連携による推進という施策検討上の示唆を得た. 研究期間全体では,はじめに,(1)観光地におけるユーザビリティ調査方法に関する検討では,被験者への事前の思考発話法および撮影に関するインストラクションおよび事後の録音・撮影データに基づく聞き取り調査を行う比較的被験者に負担になると考えられる方法を試行し,一定のユーザビリティ情報の収集が可能な調査手法であることが確認できたが,高齢の被験者への負担軽減を考えた場合,地点地点のバリアの同定には行動観察の手法の可能性の検討の必要性について示唆が得られた.次に,(2)2013年度は,後期高齢者の宿泊観光を対象とした実態把握を行うため,日本観光振興協会が実施する国民の観光に関する実態調査データを用いて,後期高齢者の宿泊観光旅行の年間の発生回数,実施目的,同行者,利用交通機関等の観点に着目し,他の年齢階層との比較分析を行った.その結果,貸切バス利用の加齢に伴う増加,性別による同行者の差が特徴として示された.
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Research Products
(2 results)