2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24611026
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
川北 眞紀子 中部大学, 経営情報学部, 准教授 (60440806)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 観光 / 広報 / 地域 / 情報発信 / メディア |
Research Abstract |
はじめに、地域資源の広報に関する先行研究のレビューを行った。社会学的な地域研究だけでなく、経営学における広報、地域情報化といった様々な分野で研究がなされていることが明らかになった。また、先進的な地域資源の広報の事例の代表的なものをいくつかピックアップし資料を収集した。 次に、代表的なこれらの事例について現地へ赴きヒアリング調査を行った。「あいちの離島80日間チャレンジ!」「にいがた朝ご飯プロジェクト」「海士町の地域経営」の3つについてヒアリング調査を行った。 「海士町の地域経営」に関しては、過疎地(離島)へのIターンの成功事例として有名であることからも、比較検討のベースとして選定しヒアリング調査を行った。 「あいちの離島80日間チャレンジ」に関しては愛知県庁、日間賀島観光協会、委託事業者である東海テレビプロダクションなどにヒアリングを実施した。この事例からの発見は、地域の魅力をいかに発見していくかという点だけでなく魅力をいかに構築していくかという点がメディアとの協創で行われたという点である。この事例に関しては、学会発表1回、共著論文1本の実績を出している。(論文は、2013年3月発行であるが現在印刷中であるため、今年の研究成果としては記載されていない) 「にいがた朝ご飯プロジェクト」に関しては、新潟県観光協会、新潟県の旅館ホテル組合、旅館の社長などにヒアリング調査を行った。この事例の焦点は、複数の事業者が広報成果を出すためにいかに分業しているかという点であった。広報を流通システムとして捉えた研究枠組みを利用し、広報成果の分業によるシステム的な新しい業務分担のモデルを提示できた。学会報告1回、査読論文1本の実績を出している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初は本年度はヒアリング調査までを行う予定であった。ヒアリング調査の結果の発表については次年度に学会発表や論文投稿を考えていたが、今回、2つの事例についてともに学会発表と論文投稿まで行うことができた。つまり、口頭での発表2回、論文投稿2本(うち査読論文1本)を発表できた。これは、研究が前倒しで進んでいると言ってもよいだろう。 ただし、論文うち1本は、2013年3月発行であるが現在印刷中であるため、今年の研究成果としては記載されていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
達成度でも述べたように、事例研究である程度成果が出ているという点を考慮すると、どちらかというと定量的な研究へとシフトするのではなく、定性的な研究を続けて事例を増加させるべきなのかもしれないと考えている。 今後、仮説を構築して定量研究へとシフトすべきか、事例をさらに増加させることで事例研究からの地域資源の広報についての枠組みや知見を増やしていくべきなのかを検討中である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|
Research Products
(3 results)