2013 Fiscal Year Research-status Report
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24611031
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
李 良姫 東亜大学, 人間科学部, 教授 (30545421)
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Keywords | 日韓祭りの再生 / 観光資源化 / 日韓比較 / 地域活性化 / 観光活性化 / 参加者意識 / 伝統文化の変容 / 観光客誘致 |
Research Abstract |
●研究内容:日韓において以下の内容で調査を行った。 ◇現地調査(韓国):①珍海「軍港祭り」調査:桜と軍関連施設の公開をテーマにした祭りの調査②韓国釜山市「燃灯会」調査:釈迦の誕生を祝う行事調査③世界無形文化遺産「江稜端午祭」調査:伝統的な祭りの現状及び変遷④浦港、欝陵島、竹島の観光及び祭り現地インタビュー調査:植民地時期の祭りの開催の状況に関する調査⑤中国朝鮮族における観光及び祭り現地インタビュー調査:中国朝鮮族の祭りの変化の調査及び植民地時期の祭り開催に関するインタビュー調査⑥韓国木浦・郡山調査:植民地時期からセマウル運動に至る祭りで使用された建物の調査⑦順天湾エコツーリズム調査:ボランティアの現状などについてインタビュー調査⑧順天湾葦祭り調査:エコーツーリズムと葦祭りとの連携について⑨筆峯伝統文化保存館調査:農楽を中心とした伝統文化を保存、教育している保存館の運営及び祭りの現状について調査⑩木浦サザンカ祭り調査:サザンカをテーマにした祭りの調査⑪釜山海雲台水泳祭り調査:冬の祭りの参加動機・主催者の祭り開催目的の調査⑫和順梅祭り調査:梅林で開催されている梅を材料にした商品を製造している企業が主催する祭りの現状調査◇現地調査(日本):①道成寺会式・ジャンジャカ踊り②大阪食博2013③東京都府中市「くらやみ祭り」④小倉祇園太鼓参加者インタビュー⑤ユネスコ指定世界無形文化遺産「壬生花田植」調査⑥中津耶馬溪観光協会奥耶馬支部主催「ほたるまつり」見地調査⑦大分県中津市中津鶴神社 ●意義・重要性 ◇発信①学会発表②研究会発表③地域発信◇意義:①日韓において現地・文献調査を行い、祭りの再生の背景とプロセスについて解明できた。加えて、中国の朝鮮族の祭りの変化を調べることができた。②その結果を、発表・発信できた。◇重要性:①祭りの日韓比較を通して社会をみることができる。②観光政策に提言できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●理由:以下の理由から研究がおおむね順調に進んでいるといえる。 ◇研究目的:日韓両国の現地調査及び文献調査を行い、祭りの衰退と再生のプロセスを解明する。その上、祭りの観光資源化について観光学的な理解を深め、観光活性化政策に提言を行う研究目的を基に研究が順調に進んでいる。◇明らかにできたこと:①伝統文化が変容しながら再生、維持されている。②日韓両国とも地域活性化や観光活性化のための祭りの開催に積極的に力を入れている。③日本は伝統を重視しながら祭りが維持されているが、韓国は伝統より地域活性化や観光集客の目的が強く新たな祭りが創出されたり、再生されている。④祭りの主体においては、住民主導型の日本と行政主導型の韓国であることがみられた。⑤中国の朝鮮族においても祭りの変化が見られた。◇現地調査(韓国・東アジア):予定していた、チャガルチ祭り、南道食文化祭り、天安興打令祭り、済州島小正月野火祭・松堂里村祭り、東海岸豊漁祭り、珍島慰霊祭、百済文化祭り、イチョン陶磁器祭りなどの祭りは調査できなかったが、伝統祭りに加え新たに観光目的で創出された数多くの祭りを調査することができた。台湾アミ族祭りの調査はできなかったが、中国朝鮮族の祭りを調査することができた。◇現地調査(日本):大阪天神祭り、長崎くんち、札幌よさこいソーラン祭り、京都祇園祭り、有田陶器市の調査はできなかったがその他の祭りの調査ができた。◇聞き取り:韓国全羅南道及び釜山市に加え、慶尚南道、慶尚北道で調査した。◇文献:韓国国立中央図書館、行政発行資料などの祭り関連資料を収集した。◇資料整理:調査内容を画像・映像の収録、関係者のインタビュー内容の記録、文献の収集を行なうことができた。◇発信①学会・研究会発表:進化経済学会観光学研究部会、日本観光ホスピタリティ教育学会②学会誌掲載:日本地域政策学会③地域発信:下関市公開講座で講演を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策等(800字制限) ●現地調査:今後はより計画的かつ効果的に調査を行う。また、日韓の現地調査に加え、中国朝鮮族の祭りを調査することにより、祭りの観光資源化の背景と過程について東アジアも視野に入れた研究調査を行う。加えて、当該年度でできなかった韓国における歴史ある伝統的な祭りをより多く調査し、伝統的な祭りの観光資源化のプロセスについてその背景及び過程について分析を行う。また、当該年度は現地調査が主で学会発表及び論文掲載が不十分であった。今までの調査及び今後の調査結果をまとめた上で、学会等で積極的に発信していく。さらに、今までの調査報告書を作成する。今後、予定している調査は、以下の通りである。①江陵端午祭②東海岸豊漁祭り③珍島慰霊祭り④広島安芸高田市神楽⑤大阪天神祭り⑥長崎くんち⑦チャガルチ祭り⑧南道食文化祭り⑨天安興打令祭り⑩済州島小正月野火祭・松堂里村祭り⑫札幌よさこいソーラン祭り●聞き取り調査:日本植民地時期を経験した韓国人を対象に当時の祭り開催の現況をソウル近郊で行う。さらに、インタビュー数の増加と結果のまとめと分析を行う。●文献調査:日韓における関連資料の収集とまとめと分析を行う。●資料整理:現地調査や関係者のインタビュー、文献を整理、記録し、調査内容を分析する。●研究成果の発信:学会、地域発信、ニュースレターなどより積極的に研究成果を公開、情報発信する。●中間報告(写真・映像の公開)を行う。●研究成果の総括:韓国と日本の祭りの衰退と再生のプロセスを解明する。さらに、韓国における新たに観光イベントとして創られた祭りの成功事例から、インバウンドをはじめ観光客誘致に力を入れている日本の観光活性化政策に提言をする目的に基づいて意義ある研究成果が出せるよう調査、分析に一層努力する。●調査結果をまとめた報告書を作成し、有意義な研究成果が発信できるよう努める。
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Research Products
(3 results)