2014 Fiscal Year Research-status Report
旅行者の心的コンテキストに基づく観光情報推薦に関する研究
Project/Area Number |
24611035
|
Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
相原 健郎 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 准教授 (90300706)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | コンテキスト・アウェア / 観光情報 / 情報推薦 / ユーザインタフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、旅行者を対象とした情報推薦のための解析・推定手法の提案と、それを適用した実証サービスによる検証を行うものである。愛媛・松山という実際の観光地を対象に、実証的に研究を推進する。 平成26年度は、平成25年度までに構築したシステムと、そこから得られた知見を元に、システムを改良し、実証実験を計画し、研究を開始した。平成25年度には、サービス利用時における利用者の考えや要望等をコンテキスト情報とともに取得する調査を行ったが、そこからは、平成24年度調査での「地域コンテンツは足りている」という地域での認識とは異なり、「旅行者等が求めるような地域コンテンツは、実際には足りないのではないか」という議論が行われた。この、地域側と来訪者側との認識のミスマッチは、旅行者の心的コンテキストを捉える上では重要な視点となった。したがって、平成26年度は、地域コンテンツの漸進的な構築を内包するサービスシステムへの発展を行い、旅行者が必要なコンテンツを的確に捉えつつ、それに対応してコンテンツを生成しながら旅行者の行動を支援する新しい形態のサービスに更新した。 なお、これまでの研究成果については、国内の学会にて発表を行い、また、国際会議にも投稿し、発表が決定している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験で使用するシステムのオペレーティングシステムや開発ツールのバージョンアップ等の環境の変化に伴い、従来の機能が一部正常に動作しない不具合が発生した。これによって、実証実験の実施が遅れることとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究期間を延長し、平成27年度は、引き続き実証実験のための準備を行い、本実験を実施する。実験での利用者規模は百人程度を想定する。参加者の中から個別にアンケート調査を実施する。実験は、愛媛・松山で主に行う。
|
Causes of Carryover |
実証サービス用のシステムにおいて、実験で用いている機器の不具合等による予期できない問題が発生し、実証サービスの中断と再設定等が必要になった。この不具合により、提案手法の実証に遅れが生じたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
実証サービスを用いた実験に関する使途で執行する。つまり、実験を実施する松山までの旅費、実験補助等への謝金、実験調査に用いる物品等の消耗品、システムの軽微な変更等のための改修、などである。
|