2014 Fiscal Year Annual Research Report
非アルコール性脂肪性肝障害の発症機序の解明と、発症機序に基づいた栄養療法の開発
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24614011
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
大曲 勝久 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (90244045)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝炎 / 高コレステロール食 / 肝線維化 / SDラット / フィコシアニン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究では、通常のラットであるSplague-Dawley(SD)ラットを用いて、高脂肪・高コレステロール食を9週間与えることにより、高度な肝線維化を伴ったNASH動物モデルを作成した。このモデルにおいて、肝臓における脂質代謝関連遺伝子発現および酵素活性を検討した結果、脂肪酸β酸化に関与するCPT活性は高値を示す一方で、肝臓における脂質排出経路の一つである超低密度リポタンパク質の合成に関与するMTPのmRNA発現量は低下していたことから、HFC食摂取によって脂肪酸β酸化能の低下やトリグリセリドおよびコレステロール排出能の低下を生じていることが示唆された。 今年度は、引き続き高脂肪・高コレステロール食の摂取によるNASH発症の機序の検討を行った。肝臓における胆汁酸代謝関連遺伝子の発現の検討では、胆汁酸合成の律速酵素であるCYP7A1のmRNA発現量は高値を示した一方で、肝臓コレステロールを胆汁中へ排出する輸送担体であるABCG5のmRNA発現量は低下傾向にあり、胆汁酸合成の亢進および胆汁酸抱合・排出の低下が示唆された。それには核内受容体farnesoid X receptor (FXR)による胆汁酸恒常性の維持の破綻が関与している可能性が考えられた。また、肝臓の線維化に関連するコラーゲンタンパク質コード遺伝子であるCOL1A1およびCOL4A1のmRNR発現量は高値を示し、線維化の誘因因子であるTGF-β1もコラーゲン遺伝子と類似したmRNA発現傾向を示した。続いて、このラットモデルを用いてフィコシアニンを9週間同時摂取させることにより、NASH発症が抑制されるか、肝臓の病理組織学的検討を行った。その結果、血清ASTおよびALT値はフィコシアニン添加濃度依存的に低下する傾向を示したが、フィコシアニン非添加群に比べて、肝脂肪沈着の程度はやや軽度であったものの、肝線維化を含めて明らかな肝組織学的な改善はみられなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] High-fat and high-cholesterol diet rapidly induces nonalcoholic steatohepatitis with advanced fibrosis in Sprague-Dawley rats.2015
Author(s)
Mayuko Ichimura, Miku Kawase, Miki Masuzumi, Mika Sakaki, Yasuo Nagata, Kazunari Tanaka, Kazuhito Suruga, Shizuka Tamaru, Shigeko Kato, Koichi Tsuneyama, Katsuhisa Omagari
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Journal Title
Hepatology Research
Volume: 45
Pages: 458-469
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Abdominal subcutaneous adipose tissue accumulation is positively correlated with hepatic steatosis in Sprague-Dawley rats.2014
Author(s)
Katsuhisa Omagari, Chisato Yoshikawa, Shin-ichi Inoue, Yuna Tanaka, Toshie Murayama, Mayuko Ichimura, Ayako Miyata, Sawako Mori, Mai Kamogawa, Eri Hirao, Shigeko Kato, Kazuhito Suruga, Koichi Tsuneyama
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Journal Title
Acta Medica Nagasakiensia
Volume: 59
Pages: 47-56
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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