2013 Fiscal Year Research-status Report
ヒト胚性幹細胞を用いた領域特異的な心筋分化誘導法の開発
Project/Area Number |
24615003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山内 香織 京都大学, 再生医科学研究所, 研究員 (50503653)
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Keywords | 心筋細胞 / 分化誘導 / ヒト胚性幹細胞 |
Research Abstract |
前年度より引き続き、ヒト胚性幹細胞を用いた正常発生に沿った心筋分化誘導モデルをもとに、各領域の心筋細胞の発生過程を追跡するための実験系の構築を行った。追跡マーカーとしては、心筋発生の初期に発現が誘導されるNkx2-5遺伝子と、比較的後期に心室筋細胞特異的に発現が誘導されるMlc2v遺伝子に着目した。両遺伝子のノックインヒトES細胞株の樹立を試みた結果、Nkx2-5-GFP;Mlc2v-mCherry株を得ることに成功した。GFPおよびmCherryの発現も内在性のNkx2-5およびMlc2v遺伝子の発現と連動していることを確認し、各領域の心筋細胞を培養下で追跡するのに有効であることを示した。 また、前年度において、GSK3インヒビターとNoggin添加によって誘導した5日目の細胞集団について242種の細胞表面マーカーをスクリーニングし、7つの候補マーカーを同定した。新たに樹立したNkx2-5-GFP;Mlc2v-mCherry株を用いて、これらのマーカーの有効性についての検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に従って、Nkx2-5-GFP;Mlc2v-mCherry株の樹立に成功した。現在、この株を用いて心筋細胞の発生過程の詳細な解析および各種心筋細胞の培養法の開発を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、領域特異的な心筋細胞の分化誘導法の開発を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
概ね研究計画通り進行しているが、当該年度に予定していた発現解析等を最終年度にも計画しているため、その分の予算を最終年度に繰り越すこととした。 研究計画書に記載通りの研究費の使用を計画している。
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[Journal Article] A Chemical Probe that Labels Human Pluripotent Stem Cells.2014
Author(s)
Hirata N, Nakagawa M, Fujibayashi Y, Yamauchi K, Murata A, Minami I, Tomioka M, Kondo T, Kuo TF, Endo H, Inoue H, Sato S, Ando S, Kawazoe Y, Aiba K, Nagata K, Kawase E, Chang YT, Suemori H, Eto K, Nakauchi H, Yamanaka S, Nakatsuji N, Ueda K, Uesugi M.
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 6
Pages: 1165-1174
DOI
Peer Reviewed