2014 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者介護支援技術の開発・導入における技術的・制度的課題の抽出
Project/Area Number |
24616004
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
杉原 太郎 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (50401948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤波 努 北陸先端科学技術大学院大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70303344)
森山 治 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (40322870)
森山 千賀子 白梅学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50341897)
曽我 千春 金沢星稜大学, 経済学部, 准教授 (20413239)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ケア支援技術 / 認知症介護 / 技術的課題 / 制度的課題 / フィールド調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,(1)AT の特性に由来する課題,(2) 介護保険など制度面の2側面を考察すると同時に,AT の開発導入指針のための対処方法についても検討した.研究戦略に事例研究を採用し,質的調査を基盤とし,密な記述に基づく課題発見型研究を行った.最初に,申請者らがこれまでに開発してきたAT がすでに導入されている介護施設にて調査し,得られた結果をチーム内で議論し,(1)および(2) の視点で重要と考える課題を抽出しようと試みた.
ATの特性に由来する課題については,分析結果から,短期的には,介護の質を維持するために技術が利用されること,大規模なユーザニーズ調査が行われる必要があること,プライバシー侵害に対する懸念を軽減すること,情報技術に不慣れなユーザや身体活動に制限があるユーザのためにアクセシブルなインタフェースが必要となることを挙げた. 中期的には,介護支援システムが実際に多くの介護施設に導入を図られること,人権を侵害しない介護支援システム開発が行われること,開発と導入のためのガイドラインが制定されることが課題になる.長期的には,ガイドラインをベースにして介護支援システム開発・導入のための法が制定されること,大規模データにもとづいてパターン分析を行うためのデータセンターが設立されることが必要となることを明らかにした.
制度面の課題としては,介護保険の基本的な考え方が定められたことを厳密に実施したかどうかを評価の中心としており,財政的支援が期待できないことと,必要な物資やサービスを現物で支給したり,介護報酬給付のための点数の与え方を変更したりするなど,抜本的な変更が求められることを明らかにした.
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] A Pilot Study in Using a Smart Voice Messaging System to Create a Reflection-in-Caregiving Workshop2014
Author(s)
Sugihara, T., Hirabayashi, Y., Torii, K., Chino, T., Uchihira, N.
Organizer
The HCI International 2014 Conference
Place of Presentation
Creta, Greece
Year and Date
2014-06-22 – 2014-06-27
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